安倍元首相の国葬に知事らが参列するための公費を支出することは不当だなどとして、弁護士らが大阪府に差し止めを求めていた住民監査請求について、府監査委員は9月21日、請求を棄却した。委員は5人で、公認会計士や大学教授、弁護士らで構成されている。

請求人の一人である谷次郎弁護士は「憲法の問題に触れられていないことが残念だった。また、法律の根拠についても軽視している」とコメントを出した。住民訴訟に移行するかどうかは検討中という。

法的根拠のない国葬は違憲で、知事の参列は地方自治法に反するとの主張に対し、府は「国葬は閣議決定に基づき行われ、法的根拠は内閣府設置法にあると説明されている」として、知事らの出席に「予算執行の適正確保の見地から看過し得ない瑕疵があるとはいえない」とした。

また知事や議会議長が出席するかは義務ではなく「地方公共団体の判断に任されている」とした上で、地方自治法の「地域における事務」は「法令や政令の根拠が必要なものに限らず、儀礼的なものも含まれる」として住民の代表としての出席は違法ではないと結論づけた。

全国では、大阪と同時に8月19日に請求した北海道、兵庫、京都に加え、奈良、広島、茨城、神奈川などでも監査請求が出されている。