国を被告とする事件で、国側の指定代理人が弁論準備手続を録音していた問題で、日本労働弁護団は10月26日、「法治国家にあるまじき言語道断の事態」などとする抗議声明を発表した。

問題が起きたのは、在日米軍基地で働いていた女性による労働事件で、録音を発見した原告側代理人の笠置裕亮弁護士は同弁護団に所属している。

声明は、録音機が個別聴取のときも作動していたことについて、「卑怯かつ不正な手段を用いて国にとって有利な結果を得ようとするものであり、〔……〕労働者の権利・利益に対する重大な侵害行為」と指摘している。

この事件をめぐっては、自由法曹団も同日付で、「国民の裁判への信頼を揺るがし、国民の人権を著しく侵害する」行為だと非難する声明を発表した。

笠置弁護士の所属する神奈川県弁護士会も10月20日に、抗議の会長談話を発表。法務大臣などに事件の真相解明と再発防止を求めている。

このほか、青年法律家協会(青法協)弁護士学者合同部会も10月21日に抗議声明を発表するなど、弁護士業界から厳しい視線が注がれている。