とんかつ屋のソース容器を舐めるシーンがあったとして、YouTuber・ヒロックさんが投稿した動画が炎上している。

ヒロックさんはツイッターで謝罪したうえで、その動画を削除しているが、動画は拡散している。店内で、ソース容器のフタの内側をペロペロ舐めたあと、さらに容器口を咥える様子が映っている。

ツイッターでは「家でやってること店でやったらアカン」「気持ち悪すぎるだろ」「流石にキツすぎて無理」といった批判の声があがっている。炎上後、ヒロックさんは店に謝罪に行ったという。

今回のようにお店のソース容器のフタを舐めるような行為は、一般論として、法的にどんな問題があるのだろうか。自身もYouTuberとして活動している西口竜司弁護士に聞いた。

●器物損壊罪にあたる可能性

動画を見て「あちゃー」という感じでした。今回はこの動画の法的問題について、同じYouTuber(同じにするなと言われそうですが)として解説をさせていただきます。

こうした行為が道徳的にいけないことは当然のことですね。法的にはどうでしょうか。

まず、刑事の問題になります。わざとなのかどうかはわかりませんが、もしわざとだった場合、今回のような行為は、器物損壊罪(刑法261条)にあたる可能性があります。

ここで「損壊」の意味は『目的物の効用を害する一切の行為』をいいます。今回のようにソース自体を壊したわけではありませんが、他の人が使うのをためらうような状態にしているので、損壊したといえます。

仮にネタとして、わざと舐めたのであれば、3年以下の懲役または30万円以下の罰金を科される可能性があります。

ただし、この犯罪については、被害者が警察に処罰を求めることが必要になります(親告罪)。したがって、店側が警察に処罰を求めなかったような場合、処罰されないことになります。

●お店は損害賠償をもとめることができる

次に、民事の問題について説明します。

お店のソースを事実上、使えなくしたわけですから、民法709条の「不法行為」にあたり、お店は損害賠償を求めることができます。

損害賠償の金額については、ダメになったソースの代金がベースで、場合によっては、元動画によって被害を受けた損害の賠償も加算されます(金額としては大きくならないかと思います)。

今回は、あとで謝罪したということなので、お店との間では大きな問題にならなかったようですね。

みなさんは、このような行為を真似しないようにしてください。動画もルールの枠内で楽しむべきです。

そういえば、最近、動画をアップしていないことに気づきました。何をアップしましょうか・・・意外と難しいのが、Youtubeなんですよね。

【取材協力弁護士】
西口 竜司(にしぐち・りゅうじ)弁護士
大阪府出身。法科大学院1期生。「こんな弁護士がいてもいい」というスローガンのもと、気さくで身近な弁護士をめざし多方面で活躍中。予備校での講師活動や執筆を通じての未来の法律家の育成や一般の方にわかりやすい法律セミナー等を行っている。SASUKE2015本戦にも参戦した。弁護士YouTuberとしても活動を開始している。今年からXリーグにも復帰した。
事務所名:神戸マリン綜合法律事務所
事務所URL:http://www.kobemarin.com/