IT大手グーグルの日本法人(グーグル合同会社)で退職勧奨を受けたのは不利益な取り扱いにあたるとして、育休中の従業員らが東京労働局に指導を要請していたことをめぐり、労働組合JMITUの「アルファベットユニオン支部」などが11月14日、都内で記者会見を開き、東京労働局が「違法」と判断したと発表した。

組合によると、元従業員が「法律違反であったことが確定した」と連絡をうけた際、「違法」だとする根拠などは伝えられなかったが、労働局から同社に行政指導をおこなうという。

●育休・産休中の社員にも退職勧奨

今年1月、米国グーグルが世界で約1万2000人の従業員の解雇を発表した。2月に結成された日本法人の労働組合(JMITU アルファベットユニオン支部)によると、日本でも3月から約200人を対象に退職勧奨が通告されたという。育休・産休中の社員が少なくとも6人いて、そのうち4人が早期退職を受け入れたという。

組合は5月、男女雇用機会均等法や育児・介護休業法の趣旨に反する取り扱いであるとして、東京労働局に要請していた。

同社社員で組合執行委員長の小林佐保さんによると、今年3月当時、会社から一部従業員には、同意しなければ会社のシステムにアクセスできなくなったり、人事異動があるといった通知があったという。

労働局から「違法」との判断を伝えられた元従業員の組合員は当時、3歳と生後2カ月の子どもを抱えて育休中で「サインしなかったらどうなるかはまったく不透明でした。サインしなければ、退職加算金や再就職支援などのパッケージもなくなり、強制的に解雇になる可能性もあると思っていました」とコメントしている。

小林さんは「こんなことは倫理的に許されないという感覚をもっている」と話す。

また、組合側は11月14日には、グーグル日本法人に対して誠実な交渉をおこなうことなどを求めて、東京労働委員会に不当労働行為の救済を申し立てた。

行政指導などの実施について、弁護士ドットコムニュースは会社側にコメントを求めている。

また、東京労働局の雇用環境均等部・指導課に「違法判断」について尋ねたが、「個別の事案に関すること答えられない」とした。