全国で52ある弁護士会(単位会)のうち、千葉県や埼玉県など17の弁護士会が12月27日、「司法試験合格者数を減らすべき」という共同声明を発表し、文部科学省の法曹養成制度改革連絡協議会に提出した。

政府は2002年の閣議決定で、当時1000人程度だった司法試験(旧試験)の合格者を3000人程度に増員することを決めた。しかし、合格者数は、2008年の2209人をピークに緩やかに減少し、2016年は1583人となっている。

日本弁護士連合会は「司法試験合格者数を早期に年間1500人とする」という方針を掲げているが、今回の声明では、1500人でも供給過剰だとして、来年度以降の司法試験合格者はさらに大幅に減員することを政府に求めている。

提出後の会見で、千葉県弁護士会の山村清治会長は、司法修習を終えて法曹として登録する12月の「一括登録」の時点で、就業先が決まっていない者が400人を超える状況が数年にわたり続いていることに触れて、「過剰供給の弊害が顕在化している」と述べた。

また、法科大学院志望者や司法試験受験生が年々減少していることをあげて、「多様な人材が法曹を志望せず、試験の選抜機能が働いていない」「司法試験の魅力が年々、急速に失われている」と法曹の質が低下することに危機感を示した。

埼玉弁護士会の大倉浩弁護士は、法曹という仕事の魅力が失われているエピソードとして、働きながら試験に合格しても、修習には行かずに働き続ける合格者がいることを指摘した。

「私は裁判所書記官として働きながら司法試験を受け続け、10回目で合格した。それだけ魅力ある仕事だと考えていたからだ。今では、せっかく合格しても修習に行かずに働き続ける人もいる。私の時代には考えられないことだ」

(弁護士ドットコムニュース)