天皇陛下の退位をめぐり、「自分の意志が曲げられるとは思っていなかった」などとする陛下の「ご発言」を大きく取り上げた毎日新聞。この記事について、チャンネル桜の水島総社長ら11人が7月24日、宮内庁職員(氏名を特定せず)と毎日新聞社長、記者を国家公務員法違反(守秘義務違反)の共同正犯として、東京地検特捜部に刑事告発した。宮内庁職員から毎日新聞に対し、職務上知り得た秘密の漏えいがあったとしている。

●毎日新聞「記事は十分な取材に基づいている」

告発されたことに対し、毎日新聞社社長室は弁護士ドットコムニュースの取材に対し、「記事は十分な取材にもとづいております。今後も皇室と国民の望ましいあり方を考えながら真摯に皇室報道を続けてまいります」とコメントしている。

問題の記事は、5月21日付の毎日新聞朝刊に「陛下公務否定に衝撃」「『一代限り』に不満」などとして掲載された。

退位の問題をめぐり、陛下が(1)有識者から「ヒアリングで批判をされたことがショックだった」と発言されたこと、(2)退位の議論について、「一代限りでは自分のわがままと思われるのでよくない。制度化でなければならない」、(3)「自分の意志が曲げられるとは思っていなかった」と述べられたことが記されている。

告発人たちは、天皇陛下に近しい職員から毎日新聞へのリークがあったと断定。発言の内容は、天皇の権能について「国事行為のみ」と定めた憲法4条1項に違反する恐れがあるため、「天皇陛下の権威にかかわる重大な秘密として外部に伝わらないよう厳重に秘匿すべき法律上の義務」があったなどとして、告発した。

(弁護士ドットコムニュース)