女性特有の不調は漢方で改善! 髙城千絵子先生

女性特有の体の不調って実際にはどんなのがあるの?


私だけじゃない!女性特有の体の不調について漢方の立場から考える

女性の社会進出が進み、バリバリ仕事をこなす女性も増えています。その一方で、女性特有の体の不調が、ときには仕事のハンディキャップになってしまって悩んでいる女性も少なくないようです。同じ人間でありながら男性より女性の方に多い体の不調とは、どのようなものがあるのでしょうか?

「女性特有の体の不調で代表的なものというと、『生理前症候群(PMS)』や『更年期症状』はもちろんですが、その他にも『冷え』『むくみ』『ストレスによる過食(特に、甘い物)』『貧血』『肩こり』『頭痛』などが挙げられます」(髙城先生)

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どうして女性の方が体の不調が起こりやすいの?漢方の立場から考える!


「女性にあって男性にないもの、それは『生理』です。生理前のイライラなどの『生理前症候群(PMS)』や『更年期症状』などは『女性ホルモンの乱れ』が大きく関係しています。
女性ホルモンはとても繊細なので、ストレスなどでもバランスを崩しやすく、ホルモンバランスの乱れでむくんだり、過食したりして不調に繋がることがあります。
また東洋医学的には、『女性は毎月の生理で血を失っていること』も大きく影響していると考えます。
それでは皆さんに質問ですが、生理によって女性が一生で失う血液の量をご存知ですか?」(髙城先生)

考えたこともありません!詳しく教えていただけますか?

「女性が一生のうちで失う血液の量は『約50リットル』ともいわれています」(髙城先生)

50リットルといえば、小さめのスーツケースの内容量と同じくらいですよね。驚きです!

「男性と違って女性は何もしなくても一生でそれだけの血液を失ってしまうので、血液が足りない状態に陥りやすいのです。血液は、『栄養』『酸素』『ホルモン』『熱』などを体中に運ぶ働きがあるので、血液が足りない状態になると、それらのめぐりも悪い状態になります。

また、『むくみ』は、ただ水分が多い状態だから起こるわけではなく、重力によりどうしても下半身にたまりやすい血液の滞留によって起こります。
ふくらはぎは、第二の心臓ともいわれていて、その筋肉が下半身に血液が滞留するのを防いでくれているのです。
しかし女性は男性よりふくらはぎの筋肉量が少ないので、静脈からの戻りが悪くなり下半身がむくみやすい傾向になります。

また男女差ではありませんが、一般に、欧米の女性は血液になる成分が豊富なお肉を日常的に食べている方が多いと思います。でも日本人の女性はそこまでお肉を常食していませんよね。そういった点もあって、特に日本人の女性は『血が足りていない』ことが多いのです」(髙城先生)

私だけじゃない!最近増えている女性特有の体の不調とは?


私だけじゃない!女性特有の体の不調について漢方の立場から考える

「漢方を処方するにあたって書いていただくカウンセリングシートを見ていて、最近の女性に多いと感じる体の不調は『冷え』『むくみ』『不眠症』『ストレスによる過食』などです。ただ『生理』について個別に伺ってみると、『生理痛がある』『血の塊が出る』という方がとても多いです。

生理の血によって、体内の血液の状態や子宮の状態を見ることができます。それは本当に健康であれば生理痛も塊もないのが普通だからです。そこでさらに詳しく伺っていくと、実際には『子宮筋腫』や『子宮内膜症』を持っているという方が本当に増えています」(髙城先生)

生理痛の奥にはこういった病気が隠れていることもあるのですね。

「子宮筋腫や子宮内膜症が増えている原因の1つに、女性の社会進出による未婚化・晩婚化などが関係しているといわれています。
生理のときの血液は子宮からだけ出ると思いがちですが、卵管などからも出ています。本来ならそういったところから出た血液も体内できちんと処理されるのですが、冷えや血液がドロドロしたりと、さまざまな要因により、その一部がうまく処理されずに子宮内膜などに蓄積してしまうと『子宮内膜症』などの症状が起こるとされています。

女性の未婚化・晩婚化に伴い、子どもを産まない女性や子どもを産んでも1人など女性が妊娠する機会が大きく減っています。
妊娠をすればその間の生理は止まりますが、子どもを産まない場合、12歳ごろの初潮〜50歳前後の閉経まで約40年間480回もの生理があるのです。昔の女性よりも、生涯の生理の回数が増えたことで、血が蓄積してしまうリスクが高まり、子宮内膜症などになってしまう率も増えてしまっているのです」(髙城先生)

こういったことの予防も含めて、女性特有の体の不調を漢方で改善させるこができますか?

「もちろんです。医師や漢方薬剤師などが、その人のために処方するような漢方であれば、さまざまな女性特有の体の不調についても軽減させることができます」(髙城先生)

髙城先生によると、生理痛や子宮筋腫は我慢して付き合っていくものと思い込んでいて、『体の不調』としてわざわざ訴えない女性も多いとか。でも健康であれば、それらに伴う体の不調も起こらないということであれば、そこは我慢しないで「漢方」による助けを考えてみてはいかがですか?

■監修
髙城 千絵子 先生
渋谷DSクリニック 漢方薬剤師
ドクタープロフィール