シミて痛い!そもそも知覚過敏とは?


知覚過敏の8大原因を知って痛みから解放!10の治療法と予防対策とは

冷たいものを飲んだ時に「キーーーーーン!」「ズキーーーーン!」と響いた経験、ありませんか?食べたり飲んだりのたびにこんな思いをしていては、毎日辛いですよね。「もしかしてこれが知覚過敏かも?それとも虫歯?」と悩んでいるなら、まず知覚過敏の症状やメカニズムについて知ることから始めてみましょう。

知覚過敏の症状ってどんなもの?虫歯との違い


よく知られている知覚過敏の症状としては「冷たいものがしみること」ですが、熱いものや甘いものにもしみます。これらは虫歯と同様なので、この症状だけでは知覚過敏とは言い切れません。

虫歯とは違う症状の一つに、「痛みは一時的で、10秒ほどでおさまる」というものがあります。虫歯の場合は慢性的・持続的にいつも痛みがありますが、知覚過敏であれば飲んだり食べたりした時や歯磨きの時、また歯に風が当たった時など、刺激を受けた時だけ痛みます。

また、叩いてみた時にズーンと響くような痛みがあれば虫歯の可能性が高く、痛みを感じないのであれば知覚過敏を疑いましょう。軽度の知覚過敏であれば自然治癒も可能ですが、痛みが強い、頻繁に痛むというのであれば、放っておいては治らない症状です。

歯がしみる・痛くなるメカニズム


知覚過敏の8大原因を知って痛みから解放!10の治療法と予防対策とは

知覚過敏で歯がしみるのは、どうしてでしょう?そのメカニズムを解説していきます。

大まかにいうと、歯は外側から順に、エナメル質・象牙細管を持った象牙質・歯髄神経という構造になっています。なんらかの原因でエナメル質が傷ついたり剥がれたり薄くなったりすることで、内部の象牙質が露出することがあります。
すると冷たいものや歯ブラシなどの外的刺激を受けることで、象牙細管を通して歯髄神経さらに脳に伝わり、「キーーーーーン!」としみてしまうのです。

「象牙質が露出していればいつも歯がしみるのか」といえばそうではなく、症状の程度は体調などにも左右されます。「時々しみるだけだから…」と言っても、放置しておくのは危険です。

知覚過敏の8大原因とは?


知覚過敏の8大原因を知って痛みから解放!10の治療法と予防対策とは

「象牙質が露出することで歯がしみる」という知覚過敏のメカニズムはわかりましたが、どのような原因で象牙質が露出してしまうのでしょう。8大原因を知ることで、症状を軽減できるかもしれません!

1、毎日の歯磨きによるもの


「歯は硬いもの」という印象がありますが、表面を覆っているエナメル質は私たちが思っているよりも傷つきやすいのです。毎日何度も行う歯磨きでも、間違ったやり方をしているとエナメル質を傷つけ知覚過敏やそのほかのトラブルの原因になってしまいます。

硬い歯ブラシで力を入れてのゴシゴシ磨きをしていませんか?1日で急に削られることはありませんが、毎日繰り返すことで次第にエナメル質は薄くなっていきます。また、歯肉も傷つくことで歯の付け根付近の象牙質が露出しやすくなります。

2、酸性の食品でエナメル質が溶ける


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エナメル質は酸に弱いという性質を持っています。そのため酸性の食べ物や飲み物を過度に摂り続けると、次第にエナメル質は溶けて薄くなっていく「酸蝕歯(さんしょくし)」という歯の病気になることも。

酸味の強いものを食べてすぐ異常が現れることはありませんが、歯磨きが不十分であったりすると口の中が酸性に傾き、知覚過敏になりやすい状態になります。

3、加齢や歯周病によって歯茎がさがる


知覚過敏は、加齢や歯周病とも深く関わっています。
知覚過敏が起こりやすい箇所は、歯茎に近い根元部分。このゾーンはエナメル質がもともと薄く、歯茎の中で見えない部分に関していえばほとんどエナメル質はありません。そのため歯周病や加齢などによって歯茎が下がる(後退する)ようになると、象牙質が露出しやすくなり知覚過敏が起こります。

歯茎の後退が見られる歯周病はかなり進んでいる可能性が高いため、早めの治療が必要です。

4、歯ぎしりや噛み合わせで擦り減る


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眠っている間に「ギリギリ…」としてしまう歯ぎしり。ことのき歯には非常に強い力がかかっており、エナメル質同士が擦れ合うことで互いに削られていきます。またそれだけでなく歯全体に力が加わることで歯を支えている組織に負担をかけ、歯周病などを引き起こすこともあり、ひいては知覚過敏につながります。

そして歯並びが悪かったり噛み合わせが悪かったりする場合は、一部の歯だけに力がかかり過ぎ、エナメル質を削ってしまいます。

5、歯が割れたり削れたりして象牙質がむきだしに


転んだりぶつかったりという外的な衝撃で、歯が割れたり削れたりすることがあります。すると外側のエナメル質が欠けてしまうので当然その内側の象牙質が露出してしまい、しみ始めます。また欠けた箇所だけでなく、歯に入った亀裂から神経に影響を及ぼすことも。

6、虫歯の治療によるもの


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せっかく歯医者さんに通って虫歯を治療し、あの痛みから解放された…はずなのにまだ「ツキーーーン」と感じるのは、虫歯の治療が原因かもしれません。

虫歯の治療は、進行具合や症状にもよりますが歯を削ることが一般的でしょう。その際歯の神経が以前より痛みに敏感になったり、噛み合わせが変わって痛みを感じるようになったりすることも。

時間が経つにつれて知覚過敏の症状がおさまることもありますが、改善しない場合は歯科医に相談し再治療が必要です。

7、ホワイトニングの薬剤によるもの


最近注目されている歯のホワイトニング。歯が美しくなるのは嬉しいことですが、知覚過敏の原因になってしまうことも。ホワイトニングには強力な漂白剤を用いるため、この薬剤が象牙質から歯髄神経に伝わりしみてしまいます。

これはホワイトニング施術期間のみで、終了すれば次第におさまっていきます。

8、歯医者さんでの歯石除去によるもの


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通常の歯磨きでは十分にケアできない、歯石。これは歯医者さんで除去してもらうほかはありませんね。

ですが歯茎近くの象牙質を覆っていた歯石を取ることで象牙質が露出し、知覚過敏の症状が出やすくなります。

かといって歯石をそのままにしておくと虫歯や歯周病などの原因になりかねないので、なるべく定期的に除去する必要がありますので、やりすぎに注意です。

知覚過敏・10の治療法


知覚過敏の8大原因を知って痛みから解放!10の治療法と予防対策とは

知覚過敏を引き起こす原因は歯磨きや食品、歯磨きなど大きく8つがあげられます。

それでは「治す方法・悪化させない方法」にはどんなものがあるでしょうか。多くは歯医者さんでの治療になりますが、自宅でできる簡単なケアもあります。

1、歯神経の興奮をしずめる


知覚過敏は、歯髄神経が「痛い!」という信号を脳に送って起こりますから、歯髄神経を興奮させず信号を送らせないようにすることで症状を軽減します。これは「歯髄神経の周りにカリウムイオン(K+)がバリアを張るように取り巻いていれば神経細胞が興奮しにくくなる」という性質を生かした方法です。

知覚過敏専用の歯磨き粉には硝酸カリウムが含まれていて、継続して使うことで効果が現れます。

2、歯の再石灰化を促す


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知覚過敏の症状なら、時間とともにおさまり痛みがなくなることもしばしばあります。これは露出した象牙質部分が、次第にふさがってくるからなのです。

唾液や歯磨き粉には再石灰化成分が含まれており、酸などの影響で溶けたり穴が空いてしまった部分を封鎖する働きがあります。これを「再石灰化」と呼び、痛みを感じやすくなっている象牙質部分を守ります。

歯の再石灰化を促すためには、よく噛んで食べたりガムを噛んだりして「唾液を増やす」ようにしてみるといいでしょう。

3、象牙質がでている隙間を埋める


自然に再石灰化を待つのではなく、象牙質が露出している隙間部分を埋めて知覚過敏をおさめる方法。

歯に近い成分の結晶など様々な物質を使うもので、歯磨きや唾液などによる効果よりも高く即効性があるため、すぐに症状をなくしたい場合にも有効です。

4、歯肉を再生治療する


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歯茎が下がってしまったことによって知覚過敏が起きている場合、歯肉を再生治療する方法もあります。一度後退した歯茎は自然には元に戻らないため、別の場所の歯肉を移植することで、見た目も機能も回復させることができます。

移植によって知覚過敏を治療し、再び歯茎が後退することを防ぐ効果もあるため、再発予防にもつながります。

保険適用で一本1万円前後、自費診療であれば5万円から10万円程です。

5、歯周病治療をする


歯周病が原因であれば、まずは歯周病の治療。歯石や歯垢を徹底的に除去することで次第に症状は改善されます。

ただ治療の過程で歯石を除去したことによって象牙質がさらに露出し、一時的に近く過敏の症状が強く出ることも。そのため他の知覚過敏の治療と並行して行っていきます。

6、消炎鎮痛剤などの薬


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一時的にですが、痛みを抑えるために消炎鎮痛剤などの薬を内服することもあります。もちろん根本的解決にはなりませんので、他の治療と合わせて行われる処置。

7、レーザー治療


保険外治療ですが、レーザー治療機を使って象牙質にある「象牙細管を埋める」ことも最近増えてきています。医師によってこの有用性は意見が分かれますが、比較的初期症状に効果的と言われています。

回数や治療費は歯科医院によって異なりますので、事前の確認が必要。

8、コーティング材と薬剤塗布で覆う


一般的によく行われる治療法です。露出した象牙質をフッ化合物配合などの薬剤で覆うことで外的刺激を受けにくくするもの。数回塗布する必要があります。

レジン(樹脂)や歯科用セメントなどのコーティング剤を使用することもあり、毎日の歯磨きで少しずつすり減ってしまうため、効果が持続するのは数ヶ月ほど。

これらの効果自体は一定期間に限られますが、その間に歯の再石灰化が進めば症状が復活することはなく治癒することも期待できます。

9、マウスピースをはめる


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どんな治療を行っても、いままで通り歯ぎしりをしていてはまた知覚過敏に元どおりです。寝ている間の歯のガードを考える必要があります。

歯ぎしりの原因は疲れやストレスなどと言われ、現代人にとって解消は簡単ではありません。そのため、根本的解決ではありませんが、歯ぎしりによるエナメル質などの破壊を防ぐために、マウスピースを使用する方法があります。

歯医者で作成し寝るときにはめ、違和感があるようであれば数時間から慣らしていくといいでしょう。

基本的には上の歯にはめますが、気になるようであれば、上下どちらを作成しても構いません。

保険も適用されるので、一度歯科医に相談してみましょう。あごや筋肉の緊張からの解放も期待できます。

10、最終手段!歯の神経を抜く


知覚過敏の激しい痛みが日常生活に支障をきたすようなら、最終手段として歯の神経を抜くということも考えられます。神経がなければもちろん痛みは一切感じません。

デメリットとして歯の神経を抜くことは、歯をもろくし寿命を短くしてしまうため、容易に行うことは避けるべき。最終手段と考えてよいでしょう。

知覚過敏の完全な予防法はないってホント?


知覚過敏の8大原因を知って痛みから解放!10の治療法と予防対策とは

原因も治療法もたくさんある知覚過敏。ですがそもそも「絶対に」知覚過敏にならないためにはどうしたらいいのでしょうか?

残念ながら、完全な予防法はありません。加齢によって歯肉が後退することは避けられないからです。

ですが日々の習慣を見直すことで、知覚過敏になりにくいよう心がけることは可能です。

毎日の正しい歯みがきは虫歯も予防


知覚過敏の原因のひとつとして、「間違った歯磨きを繰り返していること」があげられることはお話ししました。硬い歯ブラシで力を入れて磨くことによってエナメル質や歯肉を傷つけてしまい、象牙質が露出してしまうのです。また、長時間歯垢が付着した歯は酸によって表面が溶けていきます。すると知覚過敏が起きやすくなりますし、虫歯の進行も早くなります。

ですから柔らかい歯ブラシを使い、軽い力で磨くように心がけることが大切です。丁寧に正しく磨くことでエナメル質を守りながら歯垢をしっかり落とし、虫歯や歯周病も予防できるので、結果的に知覚過敏が予防できると言えるでしょう。

コーラは大敵?酸の多い食事に気をつける


知覚過敏の8大原因を知って痛みから解放!10の治療法と予防対策とは

酸性の食品を摂りすぎたりすることでエナメル質が溶けてしまわないように、食事の内容に気をつけましょう。

具体的な例として、酢・コーラなどの炭酸飲料・ビールやワインなどのアルコール・柑橘類・酢などが挙げられます。常識的な範囲で飲食するぶんには問題はありませんが、過剰摂取の傾向があれば要注意です。

これらを食べたらすぐに歯が溶け出すわけではありませんから、食後にうがいをしたり歯磨きをするなどして、酸が歯に残る時間が長くなりすぎないように心がけましょう。

よく噛んで唾液を多くだす


歯を強く再生していく再石灰化は、知覚過敏を自然に治すための重要なポイントです。体の持つ力で治し、そもそも知覚過敏になりにくい状態に保つために、しっかりと唾液を出すことを意識してください。

唾液に含まれるカルシウムやリンなどは、この再石灰化に必要な物質。食事の時にはよく噛んで食べる、ノンシュガーのガムを噛むなどしてしっかり「唾液を出すよう意識する」のが大事。

諦めないで!ツライ知覚過敏は治せる病気


知覚過敏の8大原因を知って痛みから解放!10の治療法と予防対策とは

いかがでしたか?知覚過敏は様々な原因が考えられます。

どれかひとつの要因だけが引き起こすということはなく、どの原因も密接に関わっています。

例えば乱暴な歯磨きをやめ丁寧に磨くことでエナメル質を傷つけずに済みますし、歯垢が残りにくくなるためお口の中が酸性になることを防げ、象牙質の露出を食い止めることができます。

反対に言えば、歯科医の適切な治療を受けても、生活習慣などが変わらず原因をそのままにしていると、「再発」を繰り返してしまいます。

自分の持っている知覚過敏の要因を探り、対策を取るようにしましょう。

知覚過敏は自然治癒ができる病気とは言え、症状によっては重篤な場合もありますし、自分で判断するのは危険です。まず早めに歯医者に行き、虫歯か知覚過敏かの診断を受けましょう。それから進行具合によって医師と相談の上治療方針を決めていくようにしてくださいね。

その「キーーーーーン!」とした痛みは、きっと治ります!