口臭の正しい原因を知って治す! 岩城瑠美先生

唾液の減少が口臭を悪化させている!


【医師に聞く】口臭・歯の黄ばみ・歯茎の黒ずみ!改善&治療法を紹介

「口臭」の原因には、虫歯や歯周病など多くの原因があるそうですが、中でも、「口腔内の乾燥」が原因で口臭が出ることがあると聞きました。詳しく教えていただけますか。

「唾液の役割とは、『抗菌作用』と『自浄作用』です。唾液には抗菌成分が含まれるので、口から入る『ウイルス』や『歯周病菌』などを撃退し、口内細菌の増殖を抑える『抗菌作用』があります」(岩城先生)

唾液は優秀なのですね。

「また、口腔内に食べかすや汚れが残っていると、この汚れ成分を『嫌気性菌(けんきせいきん:歯周病菌、虫歯菌などさまざまな細菌)』が分解して、口臭の原因物質を多く作り出し、嫌な口臭が発生するようになります。

唾液には、食べかすや歯の表面・歯間に付着したプラーク(歯垢)を洗い流して口腔内を清潔に保つ『自浄作用』の働きがあります。ですから唾液が減って、この働きが弱まると、口腔内の細菌バランスが崩れ『嫌気性菌』が増え、口臭が悪化するのです。

そういったときに、唾液は、口腔内の『自浄作用』が低下しないように粘膜を潤して保護するといった働きも担っています」(岩城先生)

唾液はさまざまな働きで、私たちの口腔内を守ってくれているのですね。

「起床時に口の中が臭うのは、睡眠時に唾液が減少した結果、大量の菌が増殖しているからです。ですから、起床してすぐにお水を飲むなどして、それらを大量に飲み込むことがないように、朝起きたら、はじめに、口をゆすぐ習慣をつけると良いでしょう」(岩城先生)

唾液の大切さを知った今、先生に教えていただきたいのは、唾液の減少を防ぐ方法です。ぜひ教えてください!

「唾液の分泌が減少している場合は、『唾液腺のマッサージ』などが有効です。唾液腺は『舌下(ぜつか)線』『顎下(がっか)腺』『耳下(じか)腺』と3つあるのですが、刺激しやすいのが『顎下腺』だと思います。

その顎下腺の位置ですが、『耳の付けから、まっすぐ下に指をおろしていき、下顎の骨の内側にある柔らかい部分』にあります。そこを親指などで、優しく数回、押してみましょう」(岩城先生)

試してみると、唾液がジワっと出てきました。

「また、『口呼吸』は口腔内が乾燥状態になるため唾液が少なくなり、口腔内の歯周病菌や虫歯菌が増えて、口臭の原因につながります。
口呼吸は、『歯並びの関係』で上下の前歯が噛み合わずに口が開いてしまう場合と、唇などの『筋力が弱くて口が開いてしまう』場合があります。

噛み合わせが原因の口呼吸の場合には、マウスガードの使用や矯正治療を行う必要がありますが、唇の筋力が弱い場合には、お口の筋肉を鍛えることによって口呼吸を改善できる場合があります」(岩城先生)

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歯の黄ばみの審美歯科治療法|歯のホワイトニング


【医師に聞く】口臭・歯の黄ばみ・歯茎の黒ずみ!改善&治療法を紹介

口臭の他に、女性が気になる口元の悩みとして、歯の黄ばみがあると思います。歯のホワイトニングについて、教えていただけますか。

「個人の歯の黄ばみ状態によって異なりますが、専門家による『クリーニング』(保険適応内 ※クリニックによっては一部保険適応外)で落ちることもあります。

『超音波』や『歯科専門のブラシ』『研磨剤』などを使って、専門家の手によって綺麗にする方法で、『歯垢や歯石による歯の黄ばみ』『たばこのヤニやコーヒーなどによるステイン』などであれば、取り除くことができる可能性があります。ただし、これらの方法では、全ての着色を取るのは難しいです」(岩城先生)

着色がより取れるような審美歯科的な治療法はありますか。

「自費診療となりますが、『PMTC(Professional Mechanical Tooth Cleaning)』という治療法があります。
『エアフロー』という機械を使って、アミノ酸粒子を歯の表面に吹き付けることで、『歯や歯肉に傷をつけずに汚れを除去する方法』です。
吹き付けたアミノ酸粒子が歯肉表面から吸収されることで『歯肉の血行が促進』され、美しい歯肉を保つことにもつながります。最後に『フッ素をコーティング』も行います。

このクリーニング法は、従来のものと比べて歯が白くなることが実感でき、虫歯や歯周病の予防、着色がつきづらい歯になるなど優れた点が多く、特に『歯の表面(歯の外)の黄ばみ』に有効です。

反対に『歯の中の色素を分解して中から白くする』には、以下のような『ホワイトニング』がお勧めです。

1. オフィスホワイトニング
クリニックで行うホワイトニングで、歯の内部でも『外側の色素』を分解します。『後戻りが早い』という欠点があるのですが、『短時間で終わる』ため、『急いで白くしたい方(今週や来週に結婚式など大切な用事がある)』『少し面倒くさがりやの方』『専門家に任せたい方』『少し白くなるだけで良い方』といった方々に向いています。

2. ホームホワイトニング
自宅で行うホワイトニングで、『歯の内部の黄ばみ』も分解します。『後戻りが少ない』という長所があるのですが、『時間がかかる』という点があるので、『継続して続けられる方』『とにかく白くしたい方』などにお勧めです。

3. デュアルホワイトニング
先ほどの1 と2 の両方を行う方法です」(岩城先生)

色々な側面があるようですが、自分の希望や状態にあったホワイトニングをぜひ受けてみたいですね。

歯茎だってキレイになる!最新審美歯科のすごさ


【医師に聞く】口臭・歯の黄ばみ・歯茎の黒ずみ!改善&治療法を紹介

歯茎の黒ずみに悩んでいるという女性も少なくないと聞きます。歯茎に関する審美歯科治療について教えていただけますか。
  
「歯茎に表面麻酔をした後、『ピーリング剤』で黒ずんだ歯肉を剥がして、ピンク色の美しい歯茎を取り戻す『歯茎のホワイトニング(ガムピーリング)』という治療法があります。歯茎が黒ずんでいて不健康に見えるような場合にお勧めで、個人差はありますが、通常、1週間〜2週間前後でピンク色の歯茎に治ります」(岩城先生)

歯茎もきれいになるとは、今どきの審美歯科はすごいですね。

「ただし、適応外となるケースがあります。

『歯周病による歯茎の黒ずみ』の場合、炎症がある歯茎にピーリング剤を塗布すると、ピーリング後の歯茎がより炎症を起こしたり、綺麗な歯茎に治らないことがあります。ですから、このケースでは歯周病を治すことが優先されます。

また、『金属の被せ物や詰め物などの金属が溶け出して歯肉が黒ずむ』場合は、自費診療となりますが『オールセラミック(メタルフリー)』に変えることでで、少し改善することがあります。いずれの場合も、事前の『カウンセリング』が必要となります」(岩城先生)

この歯茎クリーニングの効果はどれくらい続きますか。

「効果は一般に2〜3年とされています。ですから、歯茎が黒ずんでいる人の中でも、『歯茎が見えやすい方』『結婚式など写真を撮られる立場の方』『口元を綺麗にしたい方』『口元を若返らせたい方』などに向いていると思います(※)」(岩城先生)

口臭や歯の黄ばみ、歯茎の黒ずみがあると、心が滅入って素敵な笑顔が生まれません。どうしても悩んでいるのなら、信頼できる歯医者さんに、まずは相談だけでもしてみてはいかがですか。

※岩城先生によると、「歯茎ピーリングには、以下のような注意点があるので、しっかりとしたカウンセリングを受けてから治療を始めましょう」とのアドバイスをいただきました。
・禁忌事項:「フェノールアレルギー」「エタノールアレルギー」「妊娠中の方(安全であると確立されていないため)」「歯周病の方」。
・注意事項:術後に「口内炎のような痛み」が出ることが多いです。また、「喫煙」「ワザビ」などの刺激物、「コーヒー」「ワイン」などの着色物は控えること、無理に歯茎の皮を剥がさないようにするといった注意が必要となります。

■監修
岩城 瑠美 先生
吉樹デンタルクリニック 副院長/歯科医
ドクタープロフィール