【食べ物で摂れる】亜鉛の効果とは


1.	【食べ物で摂れる】亜鉛の効果とは

亜鉛は人間には欠かせないものだといわれていますが、亜鉛が人体にもたらす効果とは、主にどのようなものがあるのでしょうか。

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●そもそも亜鉛とはどういうものなのか


亜鉛は、私たちの体内に必須のミネラル16種の中の1種です。主に、骨や皮膚、脳や肝臓にある成分のことをいいます。亜鉛は体内に約2000mgあるといわれており、そのほとんどは細胞内に存在しているといわれています。
補酵素として代謝や合成など、私たちの体内に関わるさまざまなサポートをしている亜鉛。
しかし、亜鉛は体内で作り出すことができないため、食べ物やサプリメントから摂る必要があるのです。

●1日に必要な亜鉛の量とは?


日本人が1日に必要な亜鉛の量は、男性10mg/日、女性8mg/日といわれています。(2015年版食事摂取基準より)
さらに、妊娠中の女性の場合は+2mg/日、授乳中の場合は+3mg/日が必要だといわれています。

●亜鉛が体にもたらす効果


亜鉛は、私たちの体のさまざまな働きをサポートし、体内を正常な状態に保つ役目を担っています。また、たんぱく質やDNAの合成に関わり、新たな細胞を作り出す役目もあるといわれています。

亜鉛をしっかりと補給することで、主に以下のような効果が期待できます。

●味覚を正常に保つ
私たちは舌にある「味蕾(みらい)」と呼ばれる部分で、味を感じ取ります。その味蕾の中の細胞において、亜鉛は重要な働きをしているといわれているのです。
短期間で細胞を生まれ変わらせている味蕾にとって、亜鉛は不可欠な存在。亜鉛を十分に補うことで、味蕾の働きを保ち、味覚を正常に保つ効果を期待できます。

●抗酸化作用を活性化させる
亜鉛は、体内にあるビタミンAの代謝を促すと考えられています。抗酸化作用を活性化させ、過酸化脂肪の害を防ぐことで、アンチエイジング効果を期待できます。そのほかにも、生活習慣病予防の効果もあるといわれています。

●免疫力を向上させる
亜鉛は、細胞の抗酸化作用をサポートし、免疫力を維持する力があるといわれています。また、ビタミンAを体内にとどめておく働きがあり、粘膜を保護し鼻水や鼻づまり、のどの痛みなどを緩和する効果も期待できます。
病気の原因となる細菌を攻撃する白血球にも亜鉛は含まれており、亜鉛は病気や傷の回復を早めるともいわれています。
このことから、亜鉛が体内に十分にあると、風邪や感染症などにかかりにくくなると考えられるのです。

●発育や成長のサポートをする
亜鉛は、たんぱく質とあわせて摂取すると、新陳代謝をより活性化させられるといわれています。成長期の子供は新陳代謝が活発で、その分亜鉛の必要量も増えるもの。子供はとくに、亜鉛を不足させないことが大切です。

●肌や髪を綺麗に保つ効果が期待される
たんぱく質の代謝を促す亜鉛を摂取することで、たんぱく質から出来ている皮膚や髪の健康維持に効果を期待できます。皮膚や髪は速いペースで新陳代謝が行われるため、亜鉛を十分に摂取しておくことは、美肌などの美容効果にもつながると考えられます。

このように、さまざまな効果が期待できる亜鉛は、人体には必須だといえるのです。

【食べ物を意識しよう】亜鉛不足が引き起こす症状とは


2.	【食べ物を意識】亜鉛不足が引き起こす症状とは

亜鉛にはさまざまな効果を期待できることがわかりましたが、ではその亜鉛が不足してしまうと、どのような症状が起こってしまうのでしょうか。

●亜鉛不足で起こる可能性がある症状


亜鉛不足により、以下の症状を引き起こしてしまう恐れがあります。

●味覚障害
●免疫力低下
●食欲低下
●脱毛
●爪や皮膚の異常・口内炎
●成長障害
●骨粗しょう症

先ほどいったとおり、亜鉛は味覚を感じる「味蕾」の細胞の中で、重要な働きをしているといわれています。そのため、亜鉛が不足すると味を感じ取る機能が低下する恐れがあるのです。また免疫力を維持する効果もあるといわれる亜鉛が不足することで、風邪を引きやすくなってしまう場合もあります。

ほかにも、あらゆる部位の合成に関わっている亜鉛は、新しい骨を作り出す働きにも関与しています。骨は一度作られたらそれで終わり、というわけではなく、骨も常に新しい物に取り換えられ、新陳代謝が行われています。
ビタミンDに働きかける亜鉛は、カルシウムの吸収を促します。また、骨の細胞の9割を占める「コラーゲン」を作り上げるときにも、亜鉛は欠かせない存在だといわれています。そして骨を再生させる「骨芽細胞」や「破骨細胞」の生成にも欠かせないといわれており、骨と亜鉛には強い結びつきがあるのです。
そのため、亜鉛が不足すると骨を再生する働きが低下し、骨粗しょう症を引き起こす恐れもあると考えられています。

●亜鉛が不足する原因


亜鉛が不足する原因は、さまざまあるといわれています。
近年、偏った食生活や無理なダイエットによって、亜鉛の必要摂取量が満たされていない人が多いことが指摘されています。
国民健康・栄養調査(平成25年度版)によると、現代人の亜鉛摂取量の平均は、男性8.88mg、女性7.12mgと、この値ですと、どちらも推奨量には達していません。

亜鉛は魚介類や肉類によく含まれていますが、逆に青菜や食物繊維には亜鉛の吸収を妨げると言われるシュウ酸が含まれています。そのため、魚や肉を食べないベジタリアンは、亜鉛不足に陥りやすいと考えられているのです。

また食品添加物も、亜鉛の吸収を阻害してしまうといわれています。レトルト食品や加工食品ばかり食べることも、亜鉛不足の原因の1つと考えられます。

お酒をよく飲む人も注意が必要です。亜鉛は、アルコールの代謝をサポートする酵素の材料となります。アルコールを摂取することで亜鉛を使用し、さらにアルコールは尿中の亜鉛の排泄を促す性質があると考えられています。お酒を飲みすぎることは亜鉛不足の原因となってしまう可能性があるのです。

●赤ちゃんや高齢者はとくに注意


亜鉛が不足する原因は、年代ごとに特徴があります。とくに、赤ちゃんや高齢者は注意が必要です。

●赤ちゃん
母親が亜鉛不足の場合、母乳も亜鉛不足になっている恐れがあります。そのため、母乳から栄養を摂っている赤ちゃんも、伴って亜鉛不足になってしまう可能性があります。
また、赤ちゃんが急成長する時期は、母乳に含まれている亜鉛だけでは足りなくなってしまうことも。母親は食生活に気を付け、亜鉛を十分に補っておくことで、赤ちゃんの亜鉛不足を防ぐことを心がけましょう。

●高齢者
高齢で食が細くなったことにより、亜鉛の摂取量が減ってしまう場合があります。また、静脈注射などで栄養を補っている場合は、体内の亜鉛が不足してしまう恐れもあります。さらに、高齢になると消化機能が衰え、食べ物から栄養を吸収する力が弱まるため、亜鉛を十分に摂取できず、亜鉛不足に陥ってしまう可能性があります。また薬を長期服用している場合、常備薬によって排泄が促されるため、尿から亜鉛が流れてしまい、それも亜鉛不足の原因となってしまうとも考えられています。
このように、高齢になるとさまざまな理由から、亜鉛不足を引き起こしやすくなるのです。

●アスリートは要注意


亜鉛は、尿や汗から排出されてしまうため、激しい運動で汗をかきやすいアスリートは亜鉛不足に陥りやすいといわれています。「スポーツ貧血」と呼ばれる症状の中には、「亜鉛欠乏性貧血」もあり、亜鉛不足によって貧血になってしまう場合もあるのです。
また、体を激しく動かすことで亜鉛を大量に消費することも、亜鉛不足の原因の1つと考えられています。
頻繁にスポーツを行う人は、とくに食生活に気を付け、亜鉛の摂取を心がけましょう。

【食べ物に注意】亜鉛不足チェックリスト


3.	【食べ物に注意】亜鉛不足チェックリスト

なんとなく調子がわるいけど、これくらいよくあることだと思い、体調不良を見て見ぬふりしていませんか?その体調不良は、実は亜鉛不足が原因かもしれませんよ。

●こんな症状に注意


以下の症状に当てはまる人は、とくに注意が必要です。
詳しくチェックしてみましょう。

●よく風邪をひく
●髪の毛が抜けやすい
●肌が乾燥しやすい
●傷が治りにくい
●味覚や嗅覚が鈍い
●食欲不振
●爪に白い斑点がある
●性欲が落ちた
●皮膚炎になりやすい
●傷や虫さされて膿んでしまう

思い当たる項目がある人は、亜鉛不足を引き起こしている可能性があります。
亜鉛を意識し、食生活に気を付けることで、症状が改善されるかもしれませんよ。

●心配なら血液検査を


体内の亜鉛の量は、血液検査でもチェックすることができます。亜鉛不足が心配な場合は、1度血液検査をしてみるのも良いでしょう。

検査結果の目安として、次のような項目があります。

●血清亜鉛値
血清亜鉛値の基準値は80〜130µg/dLとされています。(日本栄養臨床学会より)
60〜80µg/dL未満だと潜在性亜鉛欠乏、60µg/dL未満だと亜鉛欠乏症と診断されます。
一般的に血清亜鉛値は、午前中に高くなり、午後は低くなる傾向があるといわれています。血液検査をする際は、できるだけ午前中に、朝食を摂らずに行うことをおすすめします。(検査する場所によっては、食事のタイミングの指定がある場合もあります)

●血清アルカリホスファターゼ値(ALP)
一般的に血清アルカリホスファターゼ値は、肝臓や十二指腸などの検査に使用されますが、このアルカリホスファターゼが亜鉛を必要とする酵素です。そのため、亜鉛不足に陥っている場合は血清アルカリホスファターゼ値も低くなる傾向にあるといわれています。
血清アルカリホスファターゼ値の基準値は、年齢によって違うため、主治医に確認すると良いでしょう。

【食べ物やサプリで】亜鉛の補給方法


4.	【食べ物やサプリで】亜鉛の補給方法

不足すると、恐ろしい症状を引き起こしてしまう可能性がある亜鉛。どのようにして補給するのがいいのでしょうか?補給方法を見ていきましょう。

●食事から亜鉛を摂るのが効果的?


亜鉛不足で低亜鉛血症に陥ってしまった場合、食事療法から始めることは多いようです。亜鉛不足は、食生活に気を付ければ改善できる可能性があると考えられます。

●亜鉛の多い食べ物


全ての細胞に含まれている亜鉛ですが、以下の食べ物には、とくに亜鉛が豊富に含まれています。

●肉類…牛肉や豚肉など
●魚介類…エビや牡蠣、うなぎなど
●豆類…納豆や大豆など
●木の実類…カシューナッツやアーモンドなど
●乳製品…ヨーグルトやプロセスチーズなど
●穀類…精白米、食パンなど

さらに、亜鉛の吸収を促進させるものと一緒に食べることで、よりその効果が期待できます。

●吸収を促進するもの
動物性たんぱく質、ビタミンC、クエン酸

動物性たんぱく質は、肉類や魚介類に多く含まれています。
ビタミンCは、赤ピーマン、モロヘイヤやレモンなど、野菜や果物に多く含まれています。
また、レモンやライムなどの柑橘系は、クエン酸も多く含んでいるため、積極的に取り入れたい食品だといえるでしょう。

亜鉛の吸収を妨げる食べ物とは


5.	亜鉛の吸収を妨げる食べ物とは

では逆に、亜鉛の吸収を妨げる食べ物とは、どのようなものがあるのでしょうか。

以下のものには注意が必要です。

●未精製の穀類、豆類
●食品添加物

精白米や食パンには、亜鉛が豊富に含まれているといわれていますが、玄米や全粒粉の食パンなど、未精製の穀類は亜鉛の吸収を妨げる「フィチン酸」を豊富に含んでいるのです。

●フィチン酸とは?


フィチン酸には、体内のミネラルと結合し排出する効果があるといわれています。フィチン酸によるミネラル不足(亜鉛不足)のリスクは、少ないともいわれていますが、亜鉛を十分に摂取していない食生活において、フィチン酸の大量摂取は、ミネラル(亜鉛)の吸収を妨げてしまう恐れもあるのです。

亜鉛はコンビニの食べ物でも気軽に摂れる


6.	亜鉛はコンビニの食べ物でも気軽に摂れる

食品添加物は亜鉛不足の吸収を妨げるといいましたが、コンビニでは、気軽に亜鉛を取り入れられるような食べ物やサプリメントも販売しています。

●コンビニで買える亜鉛の多い食べ物


プロセスチーズには亜鉛が豊富に含まれていますが、その原料にもなる卵の黄身にも、亜鉛は多く含まれています。
コンビニには煮卵やゆで卵、卵焼きも販売しています。いつもの食事になにか一品追加する場合は、これらを購入するのがおすすめです。
また、コンビニにはよく棒状のプロセスチーズも売っています。チーズ単体で食べることはあまりないかもしれませんが、おやつやおつまみのひとつとして、気軽に取り入れられるといいですね。

【食べ物だけでは難しい】亜鉛はサプリメントで摂るのも良し


7.	【食べ物だけでは難しい】亜鉛はサプリメントで摂るのも良し

忙しくて食事を疎かにしてしまう人や、しっかりしたメニューを考えるのが面倒な人は、サプリメントで亜鉛を補うのもひとつの方法です。
最近では、さまざまなサプリメントが販売されています。

●オススメサプリメント


●DHC【亜鉛】:体内の必須ミネラルである亜鉛に、さらに若々しい体をサポートするセレンや、健康値対策にも役立つクロムなどのミネラルを配合したサプリメント。/30日分・税抜267円(税込288円)

●ネイチャーメイド【亜鉛】:1粒で牡蠣5個分の亜鉛を摂れるサプリメント。粘膜や皮膚の健康維持をサポートする。/60日分・税抜780円(税込842円)

●Now Foods 【Zinc Picolinate】:匂いや味がなく飲みやすいカプセルタイプのサプリメント。植物性繊維の「ベジタブルカプセル」でカプセル素材に対するアレルギー反応が起こりにくいとされている。/60日分・税抜442円(税込477円)

【食べ物に気を付ける】亜鉛を取って健康に


8.	【食べ物に気を付ける】亜鉛を取って健康に

亜鉛には健康面から美容面まで、さまざまな効果が期待できますが、不足してしまうと恐ろしい症状を引き起こしてしまう場合があります。亜鉛の多い食べ物を意識し、食生活には十分に気を付けるようにしてくださいね。亜鉛で内面から美しくなりましょう。