90年代のニューヨークを舞台に、都会の片隅で理想と現実の間に揺れ動く女性の姿を瑞々しくユーモアたっぷりに描いた映画『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』が、2022年5月6日(金)より全国ロードショー中です。

都会の片隅で“大人の”自分探し

 90年代のニューヨークを舞台に、あのJ.D.サリンジャーを担当するベテランエージェントと新人アシスタントの“知られざる実話”を描いたのが『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』です。

『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』9232-2437 Québec Inc - Parallel Films (Salinger) Dac (c) 2020 All rights reserved.
『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』9232-2437 Québec Inc - Parallel Films (Salinger) Dac (c) 2020 All rights reserved.

 作家志望のジョアンナは、老舗出版エージェンシーでサリンジャー担当の女上司マーガレットの編集アシスタントとして働き始めます。与えられた仕事は、世界中から届くサリンジャーへの熱烈なファンレターを“処理”すること。小説の主人公に自分を重ねる10代の若者、戦争体験をサリンジャーに打ち明ける退役軍人、作家志望の娘を亡くした母親など、ひとえにファンといっても年齢も職業も様々でした。

 心揺さぶられる内容の手紙を読むにつれ、ジョアンナは飾り気のない定型文を送り返すことに気が進まなくなり、ふとした思いつきで個人的に手紙を返し始めます。そんなある日、ジョアンナが電話を受けた相手は、めったに人前に姿を表さないサリンジャー本人でした。

『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』9232-2437 Québec Inc - Parallel Films (Salinger) Dac (c) 2020 All rights reserved.
『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』9232-2437 Québec Inc - Parallel Films (Salinger) Dac (c) 2020 All rights reserved.

 ファンレターを通して偉大な作家の声を借りていくうちに、自分自身を見つめ直すことになるジョアンナ。友人や恋人との関係、夢にかける情熱、そして自分の将来について……。都会の片隅で理想と現実の間に揺れ動く女性の姿を、瑞々しくユーモアたっぷりに描く本作。いわゆる“文学モノ”のとっつきにくさはなく、主人公ジョアンナを演じるマーガレット・クアリーと、貫禄たっぷりな上司を演じるシガニー・ウィーバーの関係性から、『プラダを着た悪魔』(2006年)のように気軽に楽しめるところが大きなポイントでしょう。

 ジョアンナと恋仲になる小説家志望の青年ドンを演じるのは、現代劇から古典まで幅広く活躍する新鋭ダグラス・ブース。彼はNetflix映画『ザ・ダート モトリー・クルー自伝』(2019年)で一世を風靡したヘアメタルバンドのメンバー、ニッキー・シックスを演じていましたが、ニッキーはハーレーダビッドソンの愛好家としても有名で、広告にモデルとして登場したこともあるほど。あのヘルズ・エンジェルスから譲り受けたというハードテイル・スプリンガーは、一時期ハードロック・ホテルに展示されていました。

『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』9232-2437 Québec Inc - Parallel Films (Salinger) Dac (c) 2020 All rights reserved.
『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』9232-2437 Québec Inc - Parallel Films (Salinger) Dac (c) 2020 All rights reserved.

 偉大な作家に背中を押される、奇跡のような“大人の”自分探しムービー『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』は、2022年5月6日(金)より新宿ピカデリー、Bunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほかで全国ロードショー中です。