前に進む一歩を踏み出せずにいる男女を山田裕貴と松本まりかが演じるほろ苦い大人のラブストーリー『夜、鳥たちが啼く』が、2022年12月9日(金)より全国ロードショーされます。

悲しみを胸に沈めた、ほろ苦い大人の恋

『そこのみにて光輝く』(2013年)、『オーバー・フェンス』(2016年)などの映画化作品でも知られる作家・佐藤泰志が、函館ではなく関東近郊を舞台に描いた短編小説を映画化したのが『夜、鳥たちが啼く』です。

『夜、鳥たちが啼く』(c) 2022 クロックワークス
『夜、鳥たちが啼く』(c) 2022 クロックワークス

 小説家デビューするも、その後は鳴かず飛ばず。同棲中だった恋人にも去られ、鬱屈とした日々を送る慎一。そんな彼のもとに、離婚して行き場を失った友人の元妻・裕子が、幼い息子アキラを連れて引っ越してきます。慎一は、かつての恋人と暮らしていた一軒家を2人に提供し、自身は離れのプレハブで寝起きするという、いびつな「半同居」生活がはじまります。自分自身への苛立ちから身勝手に他者を傷つけてきた慎一は、そんな自らの無様な姿を、夜ごと終わりのない物語へと綴るのでした。

『夜、鳥たちが啼く』(c) 2022 クロックワークス
『夜、鳥たちが啼く』(c) 2022 クロックワークス

 一方、裕子はアキラが眠りにつくと、行きずりの出会いを求めて夜の街へと出かける日々。彼女もまた、親として人として強くあらねばという思いと、埋めがたい孤独との間でバランスを保とうと苦しんでいました。そして、父親に去られ深く傷ついたアキラは、母親以外の唯一身近な存在となった慎一を慕い始めるようになります。お互い深入りしないよう距離を保ちながら、3人で過ごす表面的には穏やかな日々を重ねてゆく慎一と裕子。しかし2人とも、いまだ前に進む一歩を踏み出せずにいました。そして、ある夜……。

 本作の監督は、『アルプススタンドのはしの方』(2020年)、『愛なのに』(2021年)、『女子高生に殺されたい』(2022年)、『ビリーバーズ』(2022年)など、ジャンルを問わず話題作で高い評価を得る城定秀夫が務めます。

 内に秘めた破壊衝動と葛藤する売れない小説家の主人公・慎一を演じるのは、『東京リベンジャーズ』(2021年)、『余命10年』(2021年)、『燃えよ剣』(2020年)など、多彩な役柄で観客を魅了し続ける実力派俳優・山田裕貴。離婚を機に息子とともに慎一のもとに身を寄せるヒロイン・裕子を、内田英治監督、タナダユキ監督、紀里谷和明監督、松本優作監督など、気鋭の監督作品への出演が絶えない演技派女優・松本まりかが演じます。

カワサキ「ゼファーχ(カイ)ファイナルエディション(2008)」
カワサキ「ゼファーχ(カイ)ファイナルエディション(2008)」

 山田裕貴といえば、やはり『東京リベンジャーズ』で演じたドラケンが乗るカワサキ「ゼファー400」が記憶にあたらしいところ。松本まりかはバイクのイメージはほとんどありませんが、実は『極主夫道 ザ・シネマ』(2022年)で演じた“虎春”は広島レディース連合の元総長という役柄。ピンクの特攻服でロケットカウルの族車を乗り回す姿は要チェックです。

『夜、鳥たちが啼く』(c) 2022 クロックワークス
『夜、鳥たちが啼く』(c) 2022 クロックワークス

 ほろ苦い大人の恋を描く『夜、鳥たちが啼く』は、2022年12月9日(金)より新宿ピカデリーほか全国ロードショーです。