レーシングライダーの大久保光選手が参戦した、CIV(イタリア選手権)のイモララウンド。その様子をレポートしてくれました。
ヨーロッパでのレース納めはCIV最終戦
皆さんこんにちは。そしてお久しぶりです。私は無事に帰国して、今は日本で束の間のシーズンオフを過ごしています。
11月になりましたが比較的暖かい日々が続いているように思えます。久しぶりに帰宅したところ、新しい家族が増えていました。姉が拾ってきた猫なのですが、その子がまた可愛くて、家にいる際は可愛がって遊んでいます。

さて、今回は少し遅くなりましたが、10月に参戦したイタリア選手権の最終戦、イモララウンドについて書きたいと思います。
あ、記事を書くのを忘れていたわけではありませんよ!(忘れていました)
イモラサーキットは、ボローニャから電車で30分ほどのところにあるイモラという街のなかにあります。ちなみにイモラ駅からサーキットまでは2.5kmほどで、歩いて行くこともできます。
私もサーキットまでは、その時拠点にしていたスペインのバルセロナから飛行機でボローニャ空港に飛び、そこからシャトルバスでボローニャ中央駅、電車の切符を買ってイモラ駅へ行き、そこから歩いてサーキットに入りました。バスもあるのですが、お昼時ということもあって道中、街にあるレストランで昼食をとりたかったので、歩いて向かうことに。
その後、チームの到着が少し遅れたためサーキット内にあるカフェでコーヒーを飲みながら、メンバーが揃うのを待ちました。

イモララウンドは他のサーキットと、ウィークのスケジュールが少し違い、金曜日からの走行となります。これは騒音問題もあるみたいで、金曜日にフリー走行が1回、予選1回目、土曜日は予選2回目とレース1、日曜日はレース2というスケジュール。
僕も金曜日から走行を開始しましたが、電気系のマシントラブルが発生してしまい、思うように走る事ができないまま予選を迎えることになりました。そのため、予選1回目はタイムアタックをせずに、マシンのチェックとフリー走行でできなかったテストを実施。土曜日にあった2回目の予選では、しっかりとタイムアタックをする事ができましたが、13番手となりました。
そしてそのままレース1に臨みましたが、開始早々フロントブレーキが効かなくなるトラブルが発生してしまい、ペースを落としながら走行。誤魔化しながら、なんとかレースを続け、12位でレース1を終えました。
イモラサーキットはブレーキに厳しいサーキットレイアウトとなっており、このようなトラブルが出ることもしばしば。スーパースポーツ世界選手権で走っていた時も、似たようなトラブルにあったことがありました。

メカニックさんにしっかりと直してもらい、挑んだ日曜日のレース2。序盤は順調にレースを進める事ができ、6番手争いをしていましたが、中盤から後半にかけてタイヤトラブルが発生してしまい、安全面を考慮してペースダウン。なんとか9番手を維持し、チェッカーを受けました。
最終戦はトラブル続きで不完全燃焼なレースとなってしまいましたが、このイタリア選手権2戦の参戦目的はあくまでもテストがメイン。そういう意味では、しっかりとトラブルを出し、それを解決していくという作業ができたので、チームとしては良かったのではないかと思います。
チームもとても喜んでくれたみたいで、一安心。ちなみに、このチームは来年からはイタリア選手権へのフル参戦を計画しているとのことで、マシンはカワサキ「ZX-6R」となります。
現在ライダーを探しており、日本人ライダーにも興味があるそうなので、興味のあるライダーがいれば是非チャレンジしてみてはいかがでしょうか。
と、いうことで、このイタリア選手権をもって私の今年のヨーロッパでのレース活動は全て終了。
来年の体制が皆様に発表できるよう頑張っていきますので、引き続き応援を宜しくお願い致します。