『SUR-RON(サーロン)』社製の電動モトクロッサーを取り扱うコハクジャパンは、日本で初めて、電動モトクロッサーだけのレースイベント『第1回 SUR-RON CUP』を開催しました。

純粋にファンライドを追求した新しい乗りもの、注目が高まりつつある

『SUR-RON(サーロン)』社製の電動モトクロッサーを取り扱うコハクジャパンは、2021年9月26日、埼玉県川越市のモトクロスコース「モトクロスヴィレッジ」にて、日本で初めて電動モトクロッサーのみとなるレースイベント『第1回 SUR-RON CUP』を開催しました。

 サーロンの電動バイクは、保安部品を装備しないレース仕様車「Light Bee X(ライト・ビー・エックス)」をはじめ、原付2種や1種に区分される公道仕様車「Light Bee L1(ライト・ビー・エルワン)」シリーズなどをラインナップしており、2020年5月より国内販売を開始したばかりの、ファンライドを目的とした電動バイクです。欧州各国、カナダ、北米などを中心にブームを巻き起こし、日本へも導入されました。

 価格帯は30万円台から50万円台、車重はバッテリー装備状態で約60kg、航続距離(公称値)は平地20km/h走行で約100kmですが、環境や使い方によって大きく変わるでしょう。

 モトクロッサーと言いつつもバッテリーの重さに耐えるフレーム以外はMTB(マウンテンバイク)に近い車体構成のため、体格や豊富なバイク経験を問わず、女性や若年層でも臆することなく気軽に乗り出すことができる親しみやすさが特長となっています。なにより排気音が無く燃料も必要としないため、音や臭いに対して敏感な人でもストレスなく向き合うことができます。

スペシャルゲストに『JNCC』COMP-AAクラスランキングトップ、国内ナンバーワンの実力者である馬場大貴選手(通称DB)も走った

 そんな特性もあり、早くから目を付けたユーザーの間では口コミで評判が広がり、国内導入から1年以上経過したところで400台弱を販売、取扱店も少しずつ増やし、レンタルバイクサービスへ導入されるなど、今後も認知と普及の拡大展開が予想されます。

排気音と排ガスの臭いは皆無、未来のスタンダードなるか?

 初となる「サーロン」オンリーのイベントでは、購入者や販売店、仲間同士での参加が多く見られ、朝9時から練習走行が始まり、40分間の耐久レース(途中充電無し)、1台ずつ走るタイムトライアル、参加者をシャッフルしたチーム編成による全員リレーなどが行なわれ、また誰でも電動モトクロッサーを体験できるよう、試乗専用のミニコースも用意されました。

30台以上のサーロンが一斉にスタート。その静けさに電動バイクの新しい世界を垣間見る

 大会にはスペシャルゲストとして『JNCC』COMP-AAクラスのランキングトップという国内ナンバーワンの実力者、馬場大貴選手(通称DB)も加わってレースを盛り上げ、さらにスーパーサプライズゲストとして、自身もサーロンを所有する岩城滉一さんが、元K1チャンピオンの魔裟斗さん、安田大サーカス団長を引き連れて登場、昼休みの時間を利用し、自身のYouTubeチャンネルなど制作スタッフとともにサーロンを楽しむシーンを収録していました。

 現地でイベントの様子を見ていると、激しい排気音や排気ガスの臭いが無いなかで、何十台もの電動モトクロッサーがモトクロスコースを走る様は、これまで体験したことが無い異様な雰囲気です。

 聞こえるのは“シュー”という何かの摺動部、駆動チェーンとスプロケットの回転、ブレーキパッドとディスクの摩擦音くらいです。タイヤが地面を蹴る振動が足元から伝わってくるほど激しく走っているにもかかわらず、この静けさには誰もが新鮮な違和感を覚えることでしょう。

 この静かな雰囲気は観る人への“圧”が無いに等しく、モータースポーツには興味が無いから知らない、という人に対してもアピールできる、最大の武器となるのではないでしょうか。

コハクジャパン主催『第1回 SUR-RON CUP』はアクシデントやトラブルも無く終了。次回開催も期待したい

 初回開催で46名のライダー(レース参加者)が集まった『第1回 SUR-RON CUP』を終え、主催であるコハクジャパンは、次の開催も予定したいと言います。関東に限らず、関西や各地方での開催も目指したいとのこと。

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 電動バイクは内燃機関に替わるものではなく、電気モーターで駆動する新しいモーターサイクルとして別の流れを生み出すのではないか……現場からはそのような印象を受け、「サーロン」をはじめとする数多の電動バイク(とくに2輪メーカー)の展開には、今後も注目していきたいところです。