SFアニメに登場するかのような先進的なデザイン! BMW Motorradが2022年4月22日に日本市場で新発売した「CE 04(シーイー・ゼロフォー)」は、100%電気で走るEVバイクです。一体何者なのか!? 試乗しました。

前傾姿勢で乗りたい!! 猛烈な加速力

 強烈なダッシュ力に驚愕!! BMW Motorradの新型電動スクーター「CE 04(シーイー・ゼロフォー)」は、フロアボードに両足を置き、リラックスした乗車姿勢のまま0-50km/h加速2.6秒というスーパーカー並みの加速が味わえてしまうのです。

BMW Motorradでは2番目となる市販電動スクーター「CE 04(シーイー・ゼロフォー)」に試乗する筆者(青木タカオ)
BMW Motorradでは2番目となる市販電動スクーター「CE 04(シーイー・ゼロフォー)」に試乗する筆者(青木タカオ)

 この驚異的な立ち上がり。できれば、スポーツバイクのような前傾姿勢で乗りたい。タンクを両モモではさむニーグリップをし、ステップに足を乗せて踏ん張りアンクルグリップもして身体をしっかりホールドしたいと思う筆者(青木タカオ)なのでした。さもなければ振り落とされそうなくらいに、そのダッシュが鋭いのです。

先を行く、BMWのEVテクノロジー

 BMWモトラッドは、同社4輪「i3」と同じバッテリーモニターエレクトロニクスとリチウムイオンバッテリーモジュールを採用した「C evolution(シー・エヴォリューション)」を2013年のフランクフルトモーターショー(ドイツ)で発表し、翌2014年に欧州で発売、日本市場には2017年から導入しています。

 警察車両としてスペインや日本で採用され、箱根駅伝の先導バイクとして活躍するなど脚光を浴びました。最高出力35kW(48PS)、定格出力19kW(26PS)を誇りつつも160kmという充分な航続距離を実現。0-50km/h加速が約2.8秒と、電動2輪の実力を世に広めた立役者でもありました。

BMWモトラッドの電動バイクは、次のステージへ突入

 BMWモトラッドは「電動バイクの新章、サイレントレボリューション(静かな革命)」とし、電動第2世代となる「CE 04」を新たにリリース。SF映画に出てくるような先を行くデザインのコンセプトモデルを2017年に披露しましたが、水平基調の車体にスケートボードのように平らで長いシートを配置する未来的なスタイルを、ほぼそのまま製品化したのだから、驚きを隠せません。

BMW Motorrad「CE 04」(日本では2022年4月22日発売)
BMW Motorrad「CE 04」(日本では2022年4月22日発売)

 先代の「C evolution」は、排気量647ccの並列2気筒エンジンを搭載したマキシスクーター「C 650」シリーズの車体をベースに電動化しましたが、「CE 04」ではシャシーを専用設計・新開発し、275kgあった装備重量を231kgにまで軽量化しています。充電時間を以下のとおり短縮していることも見逃せません。

0から80%充電
「C evolution」=約3時間(単相200V 12A) 
「CE 04」=約1時間(単相200V 32A)

0から100%充電
「C evolution」=約4時間(単相200V 12A)
「CE 04」=約1時間20分(単相200V 32A)

航続距離が短くなったのは、ナゼ!?

 EVバイクと聞くと、航続距離を気にする人が多いのではないでしょうか。「CE 04」の公表値は約130kmと、先代の「C evolution」より短く発表されています。これはなぜでしょう? BMWモトラッドジャパンの担当者に聞くと、次のように答えてくれました。

「電動2輪車にユーザーが何を求めているのかをリサーチした結果、都市部での近距離移動であることがわかり最適化しました。C evolutionで培ったのは技術力やノウハウはもちろん、実際にEV2輪車を先駆けて製品化して得た膨大なデータです」

出力特性も、ライドモードの切り替えで自在

 1675mmと長いホイールベースの車体は、床下に配置した大容量バッテリーユニットとコンパクトなドライブトレインで低重心を実現。前後15インチの足まわりを組み合わせ、直進安定性に優れた落ち着いた乗り心地となっていますが、冒頭で述べた通り、アクセルを大きくひねれば、加速は凄まじいもの。

メーターには10.25インチのTFT液晶カラーディスプレイを装備。ハンドルスイッチの操作によって各種インフォメーションの表示切替、機能選択、設定などが可能
メーターには10.25インチのTFT液晶カラーディスプレイを装備。ハンドルスイッチの操作によって各種インフォメーションの表示切替、機能選択、設定などが可能

 これは「DYMAMIC(ダイナミック)」モードでのハナシで、出力特性をやさしく扱いやすくすることもできます。

 ライディングモードは通常走行向きの「ROAD(ロード)」をはじめ、電費を優先する「ECO(エコ)」や、雨天時想定の「RAIN(レイン)」、そしてよりアグレッシブに走ることができる「DYMAMIC(ダイナミック)」から選択でき、それぞれ航続距離も異なってきます。

回生ブレーキの効き具合が絶妙!!

 出力特性だけでなく、アクセルを戻したときの回生ブレーキの効き具合も自動で変更されます。「ダイナミック」では加速だけでなく、回生ブレーキもよく効いてコーナー進入時の減速にブレーキを必要としないほど強く車速が落ちます。下り坂など、ガソリンエンジン車でエンジンブレーキを多用したいシチュエーションで、ありがたい味付けになっています。

怒涛の加速だけではなく、スロットルを戻した時の減速も調整できるのは電気モーターならでは。その味付けはモーターサイクルを作り続けてきたからこそ成せる業
怒涛の加速だけではなく、スロットルを戻した時の減速も調整できるのは電気モーターならでは。その味付けはモーターサイクルを作り続けてきたからこそ成せる業

 ライディングモードの選択は10.25インチのTFT液晶ディスプレイを見ながらハンドルスイッチの操作によって直感的に操作でき、画面では回生ブレーキの効き具合やバッテリー残量も表示されます。視認性に優れるクリアな画面も先進性を感じるもので、「CE 04」は車体の隅々まで新しさに満ち溢れているのです。

 BMWモトラッド「CE 04」の価格(消費税10%込み)は161万円から。車輌区分は軽2輪(排気量125cc超250cc以下)モデルに相当し、普通2輪免許(AT限定含む)で運転することができます。未来感覚の相棒を探しているなら、筆頭候補ではないでしょうか。