南アフリカ共和国に拠点を置く「FabMan Creations」は、BMW Motorrad「R nineT」をベースにした最新カスタム「The Storm」を公開しました。製作者であるWayne Buys氏にThe Stormの特徴について伺ってみました。
走行性を犠牲にせずにフルカバード
南アフリカ共和国に拠点を置く「FabMan Creations」は、BMW Motorrad「R nineT」をベースにした最新カスタム「The Storm」を公開しました。

カスタムビルダーであるWayne Buys氏が営むFabMan Creationsは、これまでにもBMW Motorradのモデルに限らず様々なメーカーの車両をベースにカスタムを行ってきたショップで、クリーンで流麗なフォルムのデザインを特徴としています。
FabMan Creationsが手掛けた最新カスタムであるThe Stormは、航空機をイメージし車体をフルカバードした一台で、R nineTのメインフレームやエンジン、サスペンションなどは純正を使用しつつスタイルを一新することに成功しています。
The Stormについて製作者であるWayne Buys氏は次のように解説します。
■FabMan Creations Wayne Buys氏
「私はクライアントから依頼を受け、航空機をイメージしたフルシュラウドのR9T(R nineT)を作りました。すべての部品は、アルミニウムとステンレス鋼から手作りで作られています。油圧マスターシリンダーはタンク下にマウントされ、ケーブルを介してリバースレバーで制御されます。クラッチ、ブレーキ、スロットルケーブル、配線はすべてバーの中に隠していて、リアブレーキのマスターシリンダーは、フェアリングのインボードで機能するように改造されています。ボトムシルエットを実現するため、エキゾーストはエンジン前方から左右のボトムに排気しました。

エンジン冷却のため、熱気は底面の複数の穴とリアホイールの前にある穴から排出されます。また、フェアリング内に熱風が溜まるのを防ぐため、タンク上部にも通気口があり、排気口と吸気口の面積は2倍になっています。
オイルクーラーは左足ペグ後部に移動し、インレットスクープで囲われています。そこに5インチファンを追加し、底面からダクトで排気することで冷却効果を高めました。電装系はすべて覆われ、ヘッドライト周りからダクトファンを介して冷気が供給され、正圧を保ち、熱気の侵入を防いでいます。
また、サスペンションやモーターはすべて標準のR9Tのままです。このバイクを作ることができたことを神に感謝し、すべての栄光を神に捧げます」。
フルカバードで近未来的な姿としつつ、R nineTの性能を損なうことなくカスタムされたThe Storm。Wayne Buys氏によると同カスタムは販売中とのことです。