道路交通法改正案の可決により、電動キックボードをはじめとした小型モビリティは、「特定小型 原動機付自転車(以下、特定小型原付)」に分類されることになりました。すでに街中でも、電動キックボードに乗っている人を見かける機会が増えてきましたが、その服装には統一性がないように感じます。電動キックボードの運転に向き・不向きな服装は、あるのでしょうか。

さらに気軽に乗れるようになる電動キックボード

 2022年4月19日に道路交通法の改正案が可決され、一定の基準を満たす電動キックボードは、新たな車両区分である「特定小型原付」に分類されることになりました。

 特定小型原付である電動キックボードの運転には免許は不要で、16歳未満の運転は禁止されます。また、車道での走行が原則で自転車レーンも通行も可能。最高速度が6km/h以下に制御された車両は、歩道の走行も可能です。
 
 加えてヘルメットの着用は任意となり、必須ではなくなることが決まっています。

 この改正案は2年以内に施行される予定で、それまでは現行のルールが適用されますが、改正後はこれまでよりも気軽に走行することが可能となります。そのため、今回の道路交通法の規制緩和により電動キックボードの利用者はさらに増えると予想されますが、電動キックボードを運転するにあたって、向き・不向きな服装はあるのでしょうか。

電動キックボードは長袖・長ズボンにヘルメットの着用が最適
電動キックボードは長袖・長ズボンにヘルメットの着用が最適

 電動キックボードは非常に気軽に乗れるため、Tシャツや短パンなどのラフな服装で走行している人も少なくありません。しかし、クルマのようにボディが覆われている訳ではなく身体がむき出しの上、原則は車道を走行するため、安全性を意識した服装を選ぶ必要があります。

 また、走行中は立ち乗りで両足をボードの上に前後に置いて乗るのが基本の乗車姿勢ですが、電動キックボードは自転車やバイクと比べても前後の車輪が小さいため、少しの段差でバランスを崩しやすく、非常に不安定といえます。

 実際にSNS上でも、「電動キックボードに乗ったけど、縁石で転びそうになってヒヤヒヤした」や「小石で簡単につまずきそう」という声がみられました。バイクの運転時にもいえることではありますが、事故などで転倒したときに肌の露出が多いと、身体に受けるダメージも大きくなります。そのため、例え暑い季節でも、乗る際は長袖を着用するなど、全身を覆う服装を選ぶと安心です。

電動キックボードに乗る際はスニーカーなど安定感のある靴を履く
電動キックボードに乗る際はスニーカーなど安定感のある靴を履く

 そして足元はスニーカーなどの動きやすいもの、かつ滑って転んでしまわないようにグリップ力の高いものが望ましいでしょう。サンダルなど素足で履くような靴は、転倒した場合に怪我につながりやすく危険なため、避けるようにしてください。

 また、素手で運転していると転倒した際に、手を地面についてケガをしてしまう恐れがあります。段差などで手が滑り、ハンドルから手が離れるなどの危険を軽減させるためにも、滑り止めがついたグローブなどを着用すると安心です。

 なお、電動キックボードのシェアリングサービスをおこなっているLUUPの公式ホームページでは、運転時の服装について以下のように呼びかけています。

「運転する際には動きやすい服装でご乗車ください。ロングスカートなど丈の長い服装や、ハイヒールやサンダルなど安定しない靴での運転には十分ご注意ください。特に地面につくような長い丈の服装でのご乗車はお控えください」

 女性の利用者のなかには、ロングスカートにヒールという服装で走っている人を見かけることがありますが、ロングスカートは走行風でなびいてしまい、近くを走るクルマや周りの障害物にひっかかったり、タイヤに巻き込まれてしまうことが考えられます。またヒールでの運転は、前後に足を置いた姿勢で乗る電動キックボードではバランスを崩しやすく危険です。

 自身や周囲の安全を守るためにも、長袖長ズボンにグローブなどをしっかり着用し、安全に運転するようにしましょう。