洞窟は、夏でも比較的気温が低いため、"涼"を求めて足を運ぶにはおススメの場所。そこで、関東や甲信越地方にある、ツーリングにピッタリの洞窟スポットを集めてみました。

洞窟のなかは真夏でも上着が必要な涼しさが魅力

 真夏になると、涼しさを求めて高原や洞窟などの清涼スポットに出かける人は多いと思います。そこで、関東や甲信越地方にある、夏でも涼しい洞窟スポットをご紹介します。

栃木県宇都宮市大谷付近にある大谷資料館
栃木県宇都宮市大谷付近にある大谷資料館

●大谷資料館

 大谷資料館は栃木県宇都宮市大谷にあり、大谷石を掘り出していた地下採掘場跡に建てられました。

 大谷石とは、宇都宮市大谷町付近で採れる流紋岩(りゅうもんがん)、質角礫(しつかくれき)、凝灰岩(ぎょうかいがん)の総称です。広さ2万平方メートル、地中30メートルに渡って広がっており、地下の巨大な空間には手掘りで石を採掘した時代のツルハシ跡も残っています。

 展示物としては、手掘りで採掘していた時代の道具のほか、採掘機を見ることができるなど、歴史を感じさせてくれるスポット。

 地下にあるため真夏でも気温はあまり上がらず、高くても13度から14度程度しかありません。そのため、入館時は上着などを用意しておくと、快適に楽しめるでしょう。

 また、リアルタイムの館内温度は大谷資料館のWebサイトで公開されているので、どれくらい冷え込んでいるか、事前に確認するのもオススメ。ちなみに、Webサイトの住所では栃木県宇都宮市大谷町909となっていますが、そのままナビに入力すると、山のなかで迷子になる可能性があるようです。

 そのためWebサイトでは、検索する際は電話番号(028-652-1232)か「大谷資料館」で検索してほしいとの注意喚起が記載されているので注意してください。

山梨県鳴沢村にある鳴沢氷穴
山梨県鳴沢村にある鳴沢氷穴

●鳴沢氷穴 

 山梨県鳴沢村にある鳴沢氷穴は、富士五湖観光のひとつに含まれており、青木が原樹海の東入口に位置する洞窟です。

 1929年には、文部省から天然記念物の指定を受けており、年中観光客が絶えることはありません。

 氷穴の名前を持つのは、天井から滲みだして垂れる水滴が氷つき、氷柱を形成するためです。もっとも見ごろなのは4月頃で、大きいものだと高さ3m、直径50cmにもなる氷柱が見られるそう。

 総延長153mの洞穴で、15分ほどで見て回れますが、水が凍りつくだけあって洞内の平均気温は3度と真冬並みの寒さとなっており、防寒具の着用が必要です。

山梨県南都留郡富士河口湖町西湖にある竜宮洞穴
山梨県南都留郡富士河口湖町西湖にある竜宮洞穴

●竜宮洞穴

 前述した鳴沢氷穴など洞窟が多く点在する地域にある竜宮洞穴は、山梨県南都留郡富士河口湖町西湖にあります。

 その昔は、冨士道者(ふじどうしゃ:富士山に登り、山頂の富士権現社にお参りに行く人)が巡拝する場所だったようで、国の指定天然記念物である「富士講八海巡り第5霊場」が祀られている祠を見ることができます。また、鳴沢氷穴や富岳風穴などの洞窟と同様に、夏でも内部の温度は低く保たれていて、氷が残る場合もあるようです。

 洞窟自体は全長60mほどあるとされますが、近年崩落が激しいため、内部へは立ち入りは禁止となっています。

神奈川県藤沢市江ノ島の最も奥に位置している江ノ島岩屋
神奈川県藤沢市江ノ島の最も奥に位置している江ノ島岩屋

●江ノ島岩屋 

 江ノ島岩屋は、神奈川県藤沢市江ノ島の最も奥に位置しており、江の島信仰発祥の地と崇められている洞窟。海食洞窟と呼ばれる洞穴で、海の波によって岩が削られて穴になった洞穴でもあります。

 第一岩屋と第二岩屋のふたつで成り立っており、伝説では第一岩屋は富士山の麓の氷穴にまで続いていると信じられており、第二岩屋は、江ノ島誕生に関わる龍神伝説の地とされています。また、1182年には源頼朝が奥州合戦での勝利を祈願するために訪れた場所としても伝わっているそうです。

●仙人窟

 仙人窟は、群馬県吾妻郡中之条町大字上沢渡の山のなかにある洞窟です。

 洞内は幅14m、高さ4.5m、奥行きが約26mとされていますが、内部は分岐して入り組んでおり、一部は新潟まで続いているという説も存在します。また、先住民族の住処となっていたとされ、信仰の場にもなっていました。

 日本書紀や古事記に登場する日本武尊(ヤマトタケル)が東国征討の帰り道に宿泊したと伝えられている場所です。

 ちなみに、江戸時代に作られたとされる聖観世音像や、十八羅漢像などの石像が安置されているので、”涼”と歴史を同時に感じることができるスポットでもあります。

※ ※ ※

 洞窟は、その構造から内部が涼しく、真夏の暑さを忘れる場所にはぴったりです。また、古くからさまざまな伝説が語られている場所も多く、訪れた際には歴史を感じる時間を楽しめるでしょう。

 ただし、洞内はかなり涼しい場所が多いので、訪れる際はジャケットなどの上着を忘れないように持参しておきたいところです。