昨今、メーカーが挙ってメリットとしてアピールする「燃費が良い」という特徴。この「燃費が良い」とは、一体どのような基準なのでしょうか。

そもそも燃費とは?どうやって計算するの?

 昨今、燃費が良いことをセールスポイントにしたクルマやバイクが増えてきているように、燃費への注目が高まっています。この、燃費が良いとは、どのような基準なのでしょうか。

燃費がいいと給油回数を減らすこともできる
燃費がいいと給油回数を減らすこともできる

 そもそも燃費は、「燃料消費率」の略であり、ガソリン1Lでクルマやバイクが何km走行できるかを数値化したもです。単位はkm/Lで表示され、計算式は「走行距離(km)÷消費したガソリン(L)=燃費(km/L)」となります。

 なお、各メーカーのカタログスペックに掲載されている燃費は、国土交通省が定めた基準に基づき、測定器の上で算出された数値が記載されています。

 ちなみに、自身のバイクの燃費を計算する場合は、「満タン法」が一般的。方法としては、まずガソリンをタンク満タンまで給油し、トリップメーターをリセット。その後、走行して再び給油のタイミングで満タンに入れた際のガソリンの量で、トリップメーターに記録された走行距離を割ります。

 ここで、先ほどご紹介した「走行距離÷給油したガソリン量=燃費(実燃費)」という計算式が登場。自身のバイクの燃費を、割り出すことが可能です。

燃費の良さに定評があるホンダ「スーパーカブ110」
燃費の良さに定評があるホンダ「スーパーカブ110」

 この満タン法を用いた燃費の計算は、メーカーのカタログスペックよりも数字が小さくなる傾向があります。これは、カタログスペックの燃費は「低地燃費値」が記載されているため。

 低地燃費値は、平坦な直線の舗装路を50cc以下は時速30km、50cc以上のバイクは時速60kmで走行した場合の数値を計算したものです。この測定法はストップアンドゴーや加速などが加味されないため、実際の道路の条件で走るより、燃費の数字が大きくなる傾向があります。そのため、実際に走って計算する満タン法の数値との差が生じるのです。ちなみに、燃費の数字が大きければ大きいほど、少ないガソリンで長く走れる=燃費が良いということ。

 他のバイクと燃費の数値を比べてみることで、燃費の良い悪いが判断できます。

燃費が良いと、何がいい?

 では、燃費が良いとどういったメリットがあるのでしょうか。

 まず、少ないガソリンで長く走れるため、経済的である点が挙げられます。加えて、航続距離が伸びると給油の回数が減ることから、給油の煩わしさも減らすことが可能。

 燃費が良いと排出される二酸化炭素も減るため、環境への負担も減ります。つまり、燃費が良いということは、地球環境にもライダーのお財布にも優しいということです。

 では、どのようなバイクが燃費の良いバイクなのでしょうか。

燃費の良さに定評のあるスズキ「アドレス110」
燃費の良さに定評のあるスズキ「アドレス110」

 一般的には、排気量が小さければ一度に消費されるガソリンの量も少なく済むため、排気量が小さい方モデルの方が燃費は良い傾向にあります。また、気筒数も少ない方が燃費は良く、3気筒や4気筒、果ては6気筒など、気筒が増えるほどシャフトの稼働などでエネルギーを使う傾向。パーツが増える分重量が増すことも、燃費が落ちる原因です。

 それらの条件を踏まえると、現行モデルかつ燃費が良いモデルとして、まずはホンダ「スーパーカブ」が挙げられます。例えばスーパーカブ50は、低地燃費値で105km/L。これは、理論上1Lのガソリンで105km走行することができるということになります。

 また、スーパーカブ110も燃費は68km/Lと非常に高い燃費が魅力的です。同じくホンダ「NC750X」も、その燃費性能の高さから、「大型バイク界のスーパーカブ」とも評されています。一般的に大型バイクは、車両重量や排気量の高さから燃費は下がりがちですが、NC750Xの低地燃費値は43km/Lです。

 その他には、スズキ「アドレス110」も燃費の良いバイクとして挙げられます。アドレス110は、車体の軽さや積載量の大きさなどから通勤・通学などに重宝され、「通勤快速」とも評されるモデル。低地燃費値はタンデム時でも53km/L、ひとり乗りなら60km/Lまで伸びる実力を秘めています。

 現在バイクの購入を検討している人は、ぜひ燃費の数値を検討材料のなかに入れてみるのも良いかもしれません。

※ ※ ※

 実際の道路は信号や歩行者、起伏に富んだイレギュラーな道など走行条件が様々なので、カタログスペック通りの燃費を出すことは難しいかもしれません。しかし、意識して丁寧な運転を心掛けることで、限りなく近い燃費で走ることは可能です。