バイクの「フェンダー」は、どのような役割を持った部品なのでしょうか。

バイクの「フェンダー」が持つ役割

 フェンダーは、バイクのフロントタイヤとリアタイヤの上部分に装備される部品です。それぞれフロントタイヤ側は「フロントフェンダー」、リアタイヤ側は「リアフェンダー」と呼ばれており、現在販売されているオートバイには、必ずといっていいほど装備されています。

 そんなフェンダーはどういった役割を持っているのでしょうか。

ほとんどのバイクに装備されている「フェンダー」
ほとんどのバイクに装備されている「フェンダー」

 フェンダーの主な役割は、泥よけです。フェンダーが装着されていないと、走行中に砂や泥、小さなゴミなどを巻き上げてしまい、バイクやライダーに直接かかってしまいます。

 例えば、オフロードバイクの場合、走行時にタイヤの間に泥などが溜まらないように、タイヤとフェンダーの空間が大きくとられた設計になっているのも工夫のひとつ。走行中に泥や小石などが巻き上がると、ライダー自身が汚れたり、不快感を受けるだけでなく、バイクのサビや故障につながる危険性も高まります。

 さらにフェンダーは、走行中に飛び石がフロントフォークのチューブに当たり、破損しないように保護する役割も担っており、バイクを安定して走行させることに一役買っているのです。

穴あきデザインのフロントフェンダーを採用するホンダ「CBR1000RR-R」
穴あきデザインのフロントフェンダーを採用するホンダ「CBR1000RR-R」

 また、スポーツバイクなどには、ホンダ「CBR1000RR-R」のように、穴を開けたデザインのフェンダーを装備しているモデルもあります。この穴は、単にデザインを意識して開けているわけではありません。高速走行をしていると、フェンダー内に空気が溜まることで、タイヤと地面とのグリップが弱まってしまうことがあります。そのためフェンダーに穴を開け、空気が溜まらないようにすることで、安全性を高めているというわけです。

 ほかにも、水冷式のオフロードバイクには、ホンダ「CRM250AR」やスズキ「RM-Z250」のように、フロントフェンダーがラジエーター部分までを覆うようなデザインのモデルもあります。これには、ラジエーターの保護と同時に走行風を調節する役割がありますが、公道の走行を想定しているバイクにはあまり搭載されていない、特殊な例といえます。

フロントフェンダーがラジエーター部分を覆うスズキ「RM-Z250」
フロントフェンダーがラジエーター部分を覆うスズキ「RM-Z250」

 フェンダーに関連する用語としては、「フェンダーレス」という言葉を聞いたことがある人も多いと思います。これは、その名の通りフェンダーが装着されていないバイクのこと。当たり前ですが、雨や泥しぶきがバイクのボディやライダー自身、後方へ飛びやすくなるというデメリットが発生しますが、リアフェンダーを外すことで、スタイリッシュな見た目にカスタマイズすることも可能。

 一方で、後続車にも泥などが飛ぶため、あまり推奨できるカスタマイズとはいえません。ちなみに、バイクのフェンダー自体を外すことは違法ではありませんが、それにより車体の全長などが変わった場合は、あらかじめ陸運局へ届け出を提出することが必要なので、覚えておいてください。

※ ※ ※

 フェンダーは特別目立つパーツではありませんが、バイクやライダーの安全性や快適性に大きく貢献しています。

 特に、雨の日の走行でその実力を発揮。バイクによってデザインも異なるので、一度どのようなフェンダーが装備されているのか、バイクごとにチェックしてみるのも、面白いと思います。