バイクやクルマには、初心運転者講習(以下、初心者講習)といったものが存在します。では、バイクの初心者講習はどういった人が対象となり、どういったことをするものなのでしょうか。

違反点数3点で、1年間初心者講習の受講対象者になる!

 バイク免許を取得してから1年以内の初心者ライダーは、特に交通安全を心がけて運転する必要があります。これは、免許を取得した日から1年間は「初心者運転期間」に該当するためです。もし、この期間中に交通違反や事故を起こして、違反点数の合計が3点以上、もしくは1回の違反で点数4点以上になったライダーは「初心者講習」の対象者となってしまいます。

初心者講習終了証明書
初心者講習終了証明書

 では、初心者講習では具体的にどのようなことをするのでしょうか。

 初心者講習を受けないと、今度は免許の再試験をしないといけなくなります。当然、再試験で合格できなかったり、試験を受けなかったりした場合、免許は取り消しになります。

 再試験は難易度が高く、学科と技能の両方で合格しないといけません。合格基準は、学科試験が90%以上の正解、技能試験は70%以上、両方があって合格とされています。教習所に通ったように、学科試験のみとはなりません。

 また、他の免許を取得したら、再度1年間の初心者運転期間が始まる点には、注意が必要です。

 例えば、普通自動二輪免許を取得して数年後に大型自動二輪免許を取得すると、大型自動二輪免許を取得した日から1年間、新たに初心運転者期間が始まります。そのため、最初の免許を取得したときと同様に、違反点数の合計で3点以上になってしまうと、「初心者講習」の対象者になるというわけです。

 ちなみに、初心者講習を受ければ、再試験は免除されます。ただし、「初心者運転期間」は継続しているため、期間中に再度違反点数が3点以上になったら、今度は講習ではなく、再試験と免許停止が待っています。

講習を受けなかった場合(※警視庁HP)は、再試験になります
講習を受けなかった場合(※警視庁HP)は、再試験になります

 一般的に、初心者講習の受講についての案内は、ハガキで送付されます。通知を受け取った日の翌日から1ヶ月以内に、初心者講習を受講しないといけません。期間中に必ず受講する必要があり、やむを得ない理由がない場合には、受講期間の延期は認められないので、注意したいところです。

初心者講習を受講すれば、再試験は免除に?

 初心者講習の日時や場所は、一般的に送付されてくる通知ハガキのほかにも、住民票のある警察署のWebサイトで確認することができます。なお、受講する際は、運転免許証や講習通知書、筆記用具に加え、運転に適した服装の着用、ヘルメットや靴・手袋、雨天時には雨衣などが必要です。

受講する際は、運転免許証や講習通知書、筆記用具に加え、運転に適した服装の着用が必要です
受講する際は、運転免許証や講習通知書、筆記用具に加え、運転に適した服装の着用が必要です

 初心者講習の内容を大きく分けると、運転適性検査、運転演習、グループディスカッション、座学講習の4種類に分けられます。

 まず、運転適性検査と学科講義が1時間おこなわれます。この検査では、数ある質問から、自身がどんな運転をするタイプなのかを判断できるようにするためのものです。自身の運転特性を知るためのものであるため、正解の答えがあるわけではありませんが、運転中にどんな点に気を付けるべきかが、わかりやすくなります。

 そして運転演習は、コース内で1時間、路上1時間30分、両方で実際に運転をおこないます。教習所のなかにあるコースで坂道発進などをしたり、仮免のように一般公道に出て運転したりすることになるでしょう。路上演習が終わったら、実際に走った内容で検討会が30分ほどおこなわれます。

 続くグループディスカッションでは、受講者同士で少人数のグループを作り、話し合いをします。一般的に、話し合いの内容は自身の違反に関してのものが多く、講習の教官が、グループディスカッションでそれぞれの違反経歴について質問します。

 グループ内で話し合いが終わったあとは安全運転に関する動画を見ます。そして動画が終わったら、再度グループディスカッションをするという流れです。

座学講習では、危険予知訓練が2時間、その後に危険予知訓練の効果測定が1時間ほどおこなわれる
座学講習では、危険予知訓練が2時間、その後に危険予知訓練の効果測定が1時間ほどおこなわれる

 ちなみに座学講習では、危険予知訓練が2時間、その後に危険予知訓練の効果測定が1時間ほどおこなわれます。危険予知訓練は、運転中に遭遇する危険を予測して、回避できるようにするための訓練です。主に、写真などを題材にしてどのような危険性があるのか予測します。

 ここでも、どんな運転が適切か話し合います。訓練が終わったら、危険予知訓練の効果測定をおこない、訓練中に知りえた知識や経験を使って筆記試験に挑みます。なお、この危険予知訓練の効果測定には、点数や合格、不合格に基準はないとされています。

 このように、初心者講習では長時間にわたっての講習・実習が続きます。講習時間は、原付免許の場合はおよそ4時間、その他の普通二輪や大型二輪、普通免許は7時間ほどかかることが多いようです。

 ちなみに受講料は、講習通知手数料込みで原付免許が1万700円、普通二輪は1万8750円、大型二輪は1万9800円です。

※ ※ ※

 免許を取得した日から1年は初心運転者期間に該当し、期間中に違反や事故で違反点数の合計が3点以上になると、初心者講習の対象者になります。

 講習では、運転中の危険予測やグループディスカッション、実施講習をおこなって、自身の運転適性などの見直しをおこないます。受講料が必要になるほか、講習時間も4時間以上かかることが多いため、講習対象者にならないよう、日頃から安全な運転を心がけたいものです。