道路には一部、バイクでのタンデム走行が禁止されているエリアが存在します。一体なぜなのでしょうか。

バイクでタンデム走行をするための条件とは?

 一般的にバイクでのタンデム走行は、ひとりで乗る場合よりも高い運転技術が必要とされており、バイク自体にもふたり分の重量を支える為に十分な強度や、ブレーキ性能などが求められます。

 そのため、バイクでタンデム走行をする為の条件が、以下のように定められています。

公道でタンデム走行をするには各種2輪免許を取得してから通算1年以上経過していることが必須
公道でタンデム走行をするには各種2輪免許を取得してから通算1年以上経過していることが必須

 まず、タンデム走行するには、小型限定を含む普通二輪免許もしくは大型二輪免許を取得してから1年以上、または通算で1年以上経過していることが条件です。車両に関しては、タンデム走行が可能となるのは51cc以上であること、そして51cc以上125cc以下の原付二種の場合は、同乗者用のステップが装着されていることと、ベルトやグラブバーがあることが条件となっています。

 50cc以下の原付一種は、乗車定員が1名と定められているため、タンデム走行はできません。また、カフェレーサーやスーパースポーツバイクなどに多い「シングルシート」仕様のバイクも乗車定員は1名なので、タンデム走行をすることは不可能です。

 なお、これらの条件は一般道で定められているもの。高速道路においては、違った条件をクリアしなければなりません。高速道路上でタンデム走行をすることは、2005年4月に条件付きで解禁されました。ただし、高速走行が必要となる高速道路でタンデム走行をするためには、一般道よりも厳しい条件が求められます。

 その条件は、年齢20歳以上かつ、自動二輪車の運転免許を受けた期間が3年以上の場合に限るというもの。

 一般道との違いは、運転手に年齢制限が設けられていることと、バイクの排気量が125cc以上であること、そして免許を取得してから1年ではなく3年以上経過していることが条件となっています。ちなみに、同乗者には年齢制限などはありません。

 もし、条件に違反して高速道路でタンデム走行をしてしまうと、運転者に対し、反則点数2点、反則金1万2000円の罰則に加え、10万円以下の罰金が科されます。

タンデム走行が禁止されているエリアも

 改正道路交通法の施行に伴って可能となった高速道路のタンデム走行ですが、東京都内の首都高の一部では、現在もタンデム走行が禁止されている区間があります。いったい、なぜなのでしょうか。

タンデム禁止の標識
タンデム禁止の標識

 首都高は、既成市街地の中小河川や一般道路の上空、地下などの限られた公共スペースを最大限に活用して建設されているため、カーブの多い道路構造となっています。そのため、安全性などを検討した結果、カーブが厳しい地点など、事故の発生が予想される箇所や過去に事故が多く発生した箇所が多々あることから、首都高の都心環状線を中心とした一部区間でタンデム走行が禁止されています。

 タンデム走行が禁止されている区間は、以下の通りです。

 まず1号羽田線は、上り線が芝浦出口から都心環状線接続まで、下り線は都心環状線接続から芝浦入口まで。1号上野線と2号目黒線は全線。

 3号渋谷線は、上り線が渋谷出口から都心環状線接続まで、下り線は都心環状線接続から渋谷入口まで。4号新宿線は、上り線が新宿出口から都心環状線接続まで、下り線が都心環状線接続から中央環状線接続までとなっています。

 そして5号池袋線は、上り線が東池袋出口から都心環状線接続まで、下り線は都心環状線接続から東池袋入口まで。6号向島線は、上り線が向島出口から都心環状線接続まで、下り線が都心環状線接続から向島入口まで。

 7号小松川線は、上り線が錦糸町出口から6号向島線接続まで、下り線が6号向島線接続から錦糸町入口まで。9号深川線と11号台場線、八重洲線および東京高速道路会社線は、全線でタンデム走行が禁止されています。都心環状線は、全線でタンデム走行禁止です。

 これらのエリア近くを走行する際は「大型自動二輪車及び普通自動二輪車二人乗り通行禁止」の道路標識の有無に注意をしながら、走行するようにしましょう。

首都高はタンデム禁止エリアが多いので要注意
首都高はタンデム禁止エリアが多いので要注意

 なお、側車(サイドカー)付き自動二輪車はタンデムではないため、自動二輪車のふたり乗り禁止標識が表示された区間でも、通行することが可能。万が一、首都高の禁止区間をタンデム走行した場合、反則点数2点に加え、1万2000円の反則金が科されます。また、刑事罰として10万円以下の罰金が科される可能性もあるため、うっかり違反をしないよう注意してください。

 警察は、ふたり乗り禁止違反をしている自動二輪車を停止させたり、その運転者に免許証の提示を求めるなどの措置をとることができます。さらに、停止命令に従わなかった場合は「3か月以下の懲役または5万円以下の罰金」が、免許証提示の求めに応じなかった場合は「5万円以下の罰金」が課せられます。

※ ※ ※
 
 バイクのタンデム走行は、ひとりで走行する時とは運転状況が異なります。また、高速道路での走行となると速度域が上がるため、さらに運転難易度は高くなるもの。

 タンデム走行に慣れないうちは、同乗者にも配慮した安全運転ができるよう、事前に走りなれた道で練習してみてから、高速道路などに行くと良いでしょう。