BMWモトラッドでは、世界中でレンタルバイクシステム『RENT A RIDE』を展開しています。いったいどのようなシステムなのでしょうか? 日本語の予約サイトを使ってみました。

レンタルできたら、世界が広がる

 バイクライフに浸透しつつあるレンタルバイクという楽しみのカタチは、フランチャイズ展開をするレンタルバイクショップから火が点きました。そして「売ること」を目的にしたディーラーでも、ホンダ、ヤマハ、カワサキ、ハーレー・ダビッドソンなどがレンタルを展開。そしてBMWモトラッドのレンタルバイクシステム「RENT A RIDE」も始まっています。

「RENT A RIDE」を利用すれば、海外ツーリングもグッと身近なものに
「RENT A RIDE」を利用すれば、海外ツーリングもグッと身近なものに

 レンタルバイクのメリットとして、最新モデルには乗ってみたい、でもお店で試乗となると、ちょっと気が引ける……。そんな思いをレンタルにすれば1日借り出すことはもちろん、憧れのバイクに乗る、旅行先で乗る、あの場所をこのバイクで走りたいなど、遠地まで飛行機で移動し、現地でバイクを楽しむ。そんなプランだって立てやすい。つまり、バイクの自由度が上がるのです。

 なにより、ディーラー系で借りる一番のメリットは、マシンコンディションが良いことが挙げられます。自社ブランドのバイクを専門のメカニックが担当し、借りる際のバイクに関するレクチャーもしっかりと教育を受けたスタッフがいるので安心(とくにライディングモードやその変更など)。新しいモデルがレンタルされるケースがほとんどなので、その点でも期待を裏切らないでしょう。

 BMWモトラッドディーラーが展開している「RENT A RIDE」というレンタルバイクプログラムは、国内はもちろん、世界レベルではヨーロッパ、アメリカ、アジアなどバイクが元気な国を中心に、22カ国で展開中です(今後も増える予定)。つまり、このシステムを使えば、国内旅行を国内ツーリングに、海外旅行を海外ツーリングとすることも可能なのです。

 その窓口となるのが予約サイトです。「RENT A RIDE」のシステムを解りやすく体感できるので、順を追って見てみましょう。

「RENT A RIDE」のトップページ。日本語対応だから安心
「RENT A RIDE」のトップページ。日本語対応だから安心

 トップページから、少し下にスクロールすると「期間」「モデルを選択する」「ディーラーを選択する」という3つのボタンが現れます。

「期間」をクリックすると、希望する日程を落とし込めるカレンダーが現れます。まずはそこで日程を決め……。

2023年4月28日から5月3日までに設定してみた
2023年4月28日から5月3日までに設定してみた

 乗りたいバイクを決めるために「モデルを選択する」をクリック。するとレンタルしたいバイクがカタログ的に選択できる画面が現れます。

バイクのカテゴリーをクリックすると、そのカテゴリーのラインナップまでジャンプする
バイクのカテゴリーをクリックすると、そのカテゴリーのラインナップまでジャンプする

【ADVENTURE】ではGS系モデルとXR系が含まれます。【TOUR】にはR1250RTやK1600系が、【ROADSTER】にはネイキッドスポーツの「R」モデルが、【HERITAGE】では「R nineT」系と「R 18」系の選択ができます。

BMWモトラッド史上最大排気量を誇るボクサーエンジン、通称「ビッグボクサー」を搭載する「R 18」シリーズもレンタルすることができる
BMWモトラッド史上最大排気量を誇るボクサーエンジン、通称「ビッグボクサー」を搭載する「R 18」シリーズもレンタルすることができる

【URBAN MOBILITY】にはBMWのスクーター系「C」シリーズに加え、電動バイクの「CE 04」や「C EVOLUTION」が揃っています。

 面白いのは、国内導入されていないモデルや、ヨーロッパのエリアを選択すると免許所得から2年未満の人が属するA2ライセンス用バイク(排気量は関係なく、最高出力が35kW以下にセットアップされている)、最新モデル、シート高を下げたローダウン仕様の設定がある場合はその選択肢が表示されます。

最新モデルはんもちろん、ローダウン仕様も用意されている
最新モデルはんもちろん、ローダウン仕様も用意されている

 そして「ディーラー」です。これはバイクをレンタルしたいディーラー、つまり乗り(借り)出したい場所を選択します。マップに表記されたポインターが「RENT A RIDE」を運営しているショップを示しています。

「RENT A RIDE」に対応しているディーラーを探す
「RENT A RIDE」に対応しているディーラーを探す

 例えば、走ってみたい海外を妄想。マップを拡大してスペイン、バルセロナを選択してみました。

バルセロナのディーラーを選択してみた
バルセロナのディーラーを選択してみた

 結果が表示されます。期間、モデル、ディーラーで自分が選択したバイクが無かったとします。すると、類似したオススメのモデルを表示し、セカンドオピニオンを知ることも出来ます。それがこちら……

希望した期間、指定したディーラーで、乗りたいモデルがレンタルできなかったとしても、代替機種を提案してくれる。これは興味深い
希望した期間、指定したディーラーで、乗りたいモデルがレンタルできなかったとしても、代替機種を提案してくれる。これは興味深い

 R1250GSアドベンチャーが無い代わりに候補として挙げられたモデルから、R1250GSを選んでみました。865ユーロという価格は、選択した期間を通したコストです。

機種やディーラーによっては追加サービスの選択も可能
機種やディーラーによっては追加サービスの選択も可能

 基本プランの選択が終われば、予約は半分以上終わったようなもの。次に「追加サービス」を選択します。そこにはモデルによってサイドケースやトップケース、ナビゲーションシステムが用意されている場合があります。また、ヘルメット、グローブなどライディングアメニティーのレンタルが可能なディーラーもあります。

 借り出し時間と返却時間も選択しました。返却日時によってプラスアルファの料金が加算されるようです。11時返却で、865ユーロから907ユーロとなりました。

1日当たりの走行距離が設定されている
1日当たりの走行距離が設定されている

 また、選択した多くのモデルが、1日あたりの走行距離が300kmまでに設定されています。なかには400km、500kmというモデルもありました。

設定された距離を超えそうな場合は、超過した距離の分を清算するよりも、マイレージ先払いの「キロメートルパッケージ」を利用した方がお得
設定された距離を超えそうな場合は、超過した距離の分を清算するよりも、マイレージ先払いの「キロメートルパッケージ」を利用した方がお得

 例えば2日借りれば600kmまではオーバーマイレージのコストはかかりません。それ以上の距離を走りたい場合、100kmパックというマイレージ先払いシステムが25ユーロでありました。日本の場合、5000円/300kmというプランが用意されています。このオプションをオーダーしない場合、0.45ユーロ/km、日本では100円/kmとなるので、明確にオトクです。寄り道したい、道を間違えた時、それでヒヤヒヤしたくない、という人は選択すべきオプションでしょう。

レンタルと追加サービスを合算した確認画面
レンタルと追加サービスを合算した確認画面

 次に、予約者の個人情報を記入します。氏名、年齢、住所、メールアドレス、連絡先、そして免許取得年数などを入力すれば、あとは確認画面、予約確定画面へと進みます。

個人情報を入力して予約確定へ
個人情報を入力して予約確定へ

 借りたいモデルの1日あたりのレンタル料金は車両選択の画面で確認出来ますし、借りたい日数分でも予約確認画面で確認が出来ます。とても解りやすい。なにより母国語でストレスフリーに進められるのは嬉しい限り。ムクムクとどこか走りに行きたくなること請け合いの「RENT A RIDE」なのです。

 実際に使用して、セカンドオピニオンが出てくる点は感心しました。その日程では希望したレンタル車両はありません。という冷たいメッセージではなく、あくまでもユーザーの行動をサポートしてくれるのです。どうです? 出来そうですよね。

レンタルバイクの楽しみ方。世界各国で展開する「RENT A RIDE」であれば、海外旅行に海外ツーリングを加えることもできる
レンタルバイクの楽しみ方。世界各国で展開する「RENT A RIDE」であれば、海外旅行に海外ツーリングを加えることもできる

 当該車両を運転する免許証とクレジットカードを持っていること。海外であればパスポート、国際運転許可証などが必要になります。また、海外でも日本国内の運転免許証が必要になりますので、忘れずに。

 まとめると、ステップ・バイ・ステップで解りやすく予約ができる。それも「RENT A RIDE」の大きな魅力と言えるでしょう。