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首都高速道路株式会社は、高速1号羽田線・神奈川1号横羽線の多摩川にかかる「高速大師橋」架け替えのため、2023年5月27日（土）午前5時から6月10日（土）午前5時まで、一部区間で終日通行止め、一部出入口を閉鎖します。
東京と神奈川をつなぐ橋が新品に、通行止解除まで2週間
首都高速道路株式会社は、高速1号羽田線・神奈川1号横羽線の多摩川にかかる「高速大師橋」架け替えのため、2023年5月27日（土）午前5時から6月10日（土）午前5時まで、一部区間で終日通行止め、一部出入口を閉鎖します。
これに先駆け、通行止となる前の2023年5月16日に、新らしい橋桁が報道関係者へ公開されました。
足を踏み入れた新しい橋桁には、実際の路面となる表層アスファルトをはじめ、区間線、壁高欄（橋の欄干）などの仕上げこそ無いものの、料金所ゲートの案内板や、「神奈川県」「東京都」の都県境の看板、非常口や非常電話、非常駐車帯への誘導表示、速度標識などがすでに設置され、ほとんど完成に近い状態で「横取り一括架設工法」（スライド）による架け替え工事を待っていました。
この構造物は長さ292m、橋桁重量約4000tあり、東京タワーとおおむね同等の長さと重さです。切断された既設橋を6時間かけて30m上流側へスライドさせ、新設橋の移動には周囲の建物に配慮しながら12時間かけると言います。
新しい橋の架設・位置調整から、端部橋桁の接続・固定（溶接）、舗装・区間線などの施行（仕上げ）となり、安全確認の後、通行止が解除されます。そしてその横で、50年以上過酷な使用環境に耐え続けた古い橋が解体されます。
首都高による大規模更新のひとつである「高速大師橋リニューアル」は、1日約8万台が利用する区間で長期間の通行止めを実施することになり、これは首都圏全体の交通に大きな影響を及ぼすものです。
そのため、新設橋の大部分を事前に完成させた状態での架け替え、固定に関しては雨天でも工事可能な環境を整備するなど、通行止期間を最小限とするためのさまざまな取り組みにより、2週間という期間が実現されました。
鋼床版をまもる、水を通さないアスファルト
ちなみに現場公開時、橋桁の鋼床版は不透水性のグースアスファルトと呼ばれる基層が露わになっていました。架け替え後に表層アスファルトである排水性舗装がされ、雨が降った際は表層アスファルトの中を水が伝い、排水溝へと導かれます。
路面はこの舗装によって降雨時の運転の危険性がだいぶ低減される（水しぶきによる視界不良や水たまりを防ぐ）ところですが、ふと視線を脇へ移すと、そこには段差がつけられグースアスファルトが表面になるよう施行されています。
優れた防水性で鋼床版橋面舗装に用いられるグースアスファルトは、水に濡れると極端に滑りやすくなります。もし濡れた路面で走行車線をはみ出してしまうようなことがあれば、いとも簡単にスリップしてしまうかもしれません。
とくにタイヤが2本のバイクの場合、予期せぬ事態（緊急時、危険回避、過酷な環境下での渋滞など）で路肩側へタイヤや足を乗せてしまうシーンがあるかもしれませんが、橋のような高架道路上では、いつもの道路とは違う特性があることを頭の片隅に留めておくと良いかもしれません。
しばらく使えない、首都高の区間や出入口
「高速大師橋リニューアル」にともない、首都高及び通行止区間周辺の一般道路において通常以上の混雑や渋滞が予想されるため、首都高では利用者に向けて、迂回ルートの利用や混雑する時間帯を避けるなど、通行止への理解と混雑緩和への協力を呼び掛けています。
渋滞や混雑に注意が必要な区間、平日や休日、時間帯別の渋滞予測、迂回ルートなど詳細情報は「高速大師橋リニューアル特設サイト」で公開されています。通行止め概要は以下の通りです。
■通行止め期間
2023年5月27日（土）午前5時〜6月10日（土）午前5時
■通行止め区間
高速神奈川1号横羽線「大師出入口」〜高速1号羽田線「平和島出入口」（上り・下り）
高速1号羽田線「昭和島JCT」〜高速湾岸線「東海JCT」（上り・下り）
■閉鎖出入口
高速神奈川1号横羽線（上り）「大師入口」
高速神奈川1号横羽線（下り）「大師出口」
高速1号羽田線（上り）「羽田出入口」、「空港西入口」、「平和島出口」
高速1号羽田線（下り）「芝浦入口」、「勝島入口」、「平和島入口」、「空港西出口」、「羽田出入口」
