人気YouTuberで声優、モデルなどマルチで活躍する夜道雪さんが、バイクライフを綴る不定期連載コラム「夜道雪のちょっと寄り道」連載第20回目。今回はカワサキの新型クルーザー「エリミネーター」の上級モデル、スポーツエディションの「エリミネーターSE」に乗ってみました!
やんちゃなバイク乗りから愛されたエリミネーターが復活!
お前ら夜道に気をつけろ!
どうも夜道雪です!
今日は新型エリミネーターでちょっと寄り道していきます!

みなさんはエリミネーターというバイクにどんなイメージをお持ちですか?
わたくしはですね…「一昔前のちょっとやんちゃなバイク乗り達が、先輩から後輩へと受け継いでいくバイク」…そんなイメージがあります。
乗り手が変わる度にどんなに古びても錆びれても、気丈に走りつづける。男らしい見た目に反して、乗り手思いで頑張り屋の優しいバイクです。
そして回せばキャンキャンに速い!
結論、タフなのに優しいのに速い!
かくいう私も、昔のエリミネーターには少しだけ乗ったことがあります。排気量250ccのパラツインエンジンを搭載した「エリミネーター250」と、Vツインエンジンを搭載した「エリミネーター250V」の両方。どちらもパワフルで乗りやすく、さまざまな人達から愛されてきた理由がわかりました。

原付二種から大型まで幅広くラインナップした人気のエリミネーターシリーズ。中型クラスは400ccクラスが1995年、250ccクラスが2007年で生産終了。以降、新型の登場はなかったのですが、長い年月を越えてついに2023年に新型登場というわけです!
みんなの青春が詰まったエリミネーターが待望の復活! 20年近くの時を経たエリミネーターは一体どれほど進化しているのでしょうか?
クラシカルなディテールに快適&豪華な装備を搭載したSE
今回、試乗させていただくのはエリミネーターの上級モデルに位置付けされるスポーツエディション「エリミネーターSE」です。
さっそくディティールを見ていきましょう!
まずはシート!

SEの標準シートはパンチングレザーと豪華仕様で通気性もデザイン性もグッド! 肉厚なシートで座り心地も抜群によい! 個人的にはこの豪華仕様のSE標準シートのもっちり感がとてもよかったです♡
ちなみに標準のシート高は735 mm。オプションでシート高が20mm下がって715mmになるローシート、30mm上がって765mmになるハイシートがあります。

私は身長155cmですが、どのシートにしても足はべったりつくので、私より背が高い人は標準もしくはハイシートでピッタリだと思います!
背が低い人も高い人も全員、快適に乗る事ができますね♪
標準でもすでに足つきがよいのに、さらに低いローシートが用意されているのは、「俺は乗り手を選ばないぜ」という先代エリミの意思を受け継いでいるのです。(すべて勝手な妄想です)

お次は丸いメーターパネル。エリミネーターの持つクラシックな雰囲気を持ちながらも、しっかり見やすくて操作もしやすいのがポイント!
Bluetooth接続できるスマホ専用アプリ「RIDEOLOGY THE APP」と繋げられる現代仕様になり「俺はさらに進化したんだぜ」と、エリミがドヤ顔しているかのようです。(すべて勝手な妄想です)

そして、なんとなんと、SEにはUSBポートはもちろん、ミツバサンコーワ製ドライブレコーダーやETC2.0車載器も標準装備!
いや、画期的すぎないか?
USBやETCはともかく、ドライブレコーダーが標準装備されてるバイクは、私は初めて見ました…!
ここまで至れり尽くせりだと「俺達のエリミ、なんか変わっちまったな。」と、売れない頃から応援してたロックバンドがメジャーデビューした時のような、ちょっぴり寂しいうれしい複雑な気持ちになります。(すべて勝手な妄想です)
古参ファン的な複雑な感情が湧き出たところでさっそく試乗していきましょう!
どっしりとした安定感と軽快なコーナリングで走りが楽しい!
うわぁ〜寝ちゃう。
心地良すぎる。ゆりかごじゃん。これ。

ストレートを走ってる時の2気筒のほどよい振動と音がたまらない! もっちりシートも相まって走るソファ。いやこの振動はマッサージソファ!
いやーいいバイクだわ。直線最高だわ。アタイ、一生降りたくないね。じゃあ、この試乗車貰って帰りますわ、お疲れ様でした、さいならー!
と、交差点を曲がった時にハッと気がつく。エリミ…。直線以外も完璧じゃん…。
若干どっしりとした車体でもしっかり寝かし込んでくれるから、恐怖を感じることなくコーナーを曲がる事ができます!

1回目のコーナリングでは若干バンクセンサーが接触してしまったので、2回目からは気持ち寝かし込むのを抑えて走ったけれど、そういったミリ単位のバンク角の調整も、素人の夜道ちゃんができちゃうくらい自由自在。
低めの視線だからなのか、恐怖心なくどこまでも攻められるような安心感があるおかげで、「私、コーナリング上手くなっちゃった!?」と錯覚してしまいます。
長めのホイールベースは一見小回りは苦手そうな印象を持つけれど、これらの要素が合わさって旋回も余裕なの!

クルーザーとして直線をトコトコと走るのも気持ちがよいけれど、少しスロットルをひねれば初代エリミネーターの持つ「ドラッガー」としての力強い走りも体感できます。
レスポンスもよくって、エリミは自分の体の一部なんじゃないかと思えてくる!
一般的にはアメリカンタイプのバイクだけれど、ニンジャ400/Z400のエンジンがベースとなっていることで、意外にもスポーティーな走りもできまっせ! って感じ。
もちろん、基本はクルーザー的な心地よい乗り心地だけれど、曲がるも飛ばすもオールマイティに、そつなくこなす所が新型エリミネーターの凄いところ!
従来のエリミの頼もしさはしっかり残しつつ、従来のエリミネーターには無かった新しい一面に触れられて、正に新旧いいとこ取り!

エリミネーターSEまとめ
・機能的なパーツが盛りだくさん!
・足つきベッタリ! さらにシートのオプションが用意されているから誰でも歓迎してくれる!
・先代エリミネーターのドラッガーとクルーザー両方の特性をしっかり受け継いでいる!
・スポーティーにも、まったりでも、思うがままに走れる!

みんなの青春の象徴のようなバイク、エリミネーター。満を持して新型が登場したので、気になった方はぜひ乗ってみてくださいね♪
それでは今回の寄り道はここまで!
次の寄り道もお楽しみに♡
■ELIMINATOR SE
全長×全幅×全高:2250 × 785 × 1140 mm
軸距:1520 mm
シート高:735 mm
エンジンタイプ:水冷4ストロークDOHC 4バルブ並列2気筒
総排気量:398 cc
内径×行程:70.0 × 51.8mm
圧縮比:11.5
最高出力:35kW(48PS)/10,000rpm
最大トルク:37N・m(3.8kgf・m)/8,000rpm
燃料タンク容量:12L
タイヤ:前 130/70-18M/C 63H/後 150/80-16M/C 71H
ブレーキ形式:前後 油圧式ディスク
■メーカー希望小売価格:85万8000円(税込)