毎月8の付く日は『高梨はづきのきおくきろく。』。迫力満点のデザインが特徴の大型クロスオーバーモデル「X-ADV」に試乗に試乗します。DCTも装備され思うがままに走行を楽しめるX-ADVの魅力をお届けするよ!
オンロードもオフロードも楽しめる大型クロスオーバーモデル「X-ADV」とは
皆さんこんにちは、高梨はづきです。
本日はホンダの大型クロスオーバーモデル『X-ADV』をお届けしていくよ!

ADVシリーズといえば…さかのぼること2021年9月、このコラム記事「高梨はづきのきおくきろく。」の第1回目の撮影でADV150を試乗したバイクということで、とっても懐かしい〜!めちゃくちゃ乗りやすくて良いバイクだったなぁと記憶しているよ。
排気量750ccと、大型免許で乗れるバイクのX-ADV。シフト操作は自動か手動を選択できるDCTモデルで、基本はオートマチック式ということもあってAT限定の大型免許でも乗れちゃうバイクなの。気になっている人は多いんじゃないかな?

見た目のラグジュアリー感から「力強く走る高級ソファ」みたいとか、おもしろ想像もしつつ、乗る前からワクワクだったわたしだよ!
記念すべき初対面といこう!
実際に対面してみると、写真で見るよりも存在感を感じてゴツめな印象。でも、オリジナル感を主張してくるカラーリングも相まってか、スタイリッシュな感じもするし、なんか不思議な感じ。

フロントライトのサイドに小さくX-ADVと、刻印が光るところとか、特に高級感あるよね。バイクは量産品なのに、一点モノって感じがするの。
全体的に、ADV150よりもひと回り、いや…ふた回りくらい大きくなって、肉感が増したデザインとシートの幅に「これわたしでも足着くのかな?」というのが率直な第一印象。
そんなシート高は790mmと、意外と女性でもギリ安心できる数値になってるようだけど、いかんせんシート幅が広く見える。タンデムはとにかくしやすそうなので、大人の乗り物な余裕があるね。

私が驚いたのは、こんな見た目でも、シート下にメットインボックスがあって、ちゃんとスクーターの要件を満たしているとこ。しかも流石は大型モデル。フルフェイスがすっぽり入る容量(22L)に設定されていたから、わたしはとても感動した!
フルフェイスが無理せず入れられるメットイン収納を見たのは多分初めて…。こんなことで感動するなんて、わたしもまだまだ初心の心を忘れていないなぁ。笑

またがってみると、足付きはわたしの身長(158cm)で両足ツンツンだったよ。でも、停車時に、ほんの少しお尻をずらせば片足をペタっと着いて待つことが出来る程度。
ちなみにわたしと同じくらいの身長のひとで注意してほしいのが、跨ってからスタンドを払うやり方をするひと。筋力がそんなにないわたしは236kgの車体を片足で立ち上げるのがちょっと大変だった…。
わたしの場合は、スタンドを払ってから乗車する方が楽だし安全だしスムーズだなぁと感じたよ!

それから、スクーターといえば、ニーグリップする場所がないために、足を前から通して乗ったりまたがったりするのが普通だと思うけど、X-ADVはまたぐ部分に空間が十分空いているわけではないこと。
カラダが硬い人でなければ前から足を通すことも可能だけど、ボディをライディングブーツなんかで傷付けることになりそうな気がするので、注意が必要かな。
少し引っかかっただけで、バランス崩して倒してしまう可能性もあるしね。荷物を荷台に括り付けている場合は仕方ないにしても、乗るときは後ろに足を回して乗るのがベストかもしれない。
では、実際に走っていこう!
X-ADVはキーレス仕様なので、スターターボタンを押すだけでワンタッチで立ち上がるよ。ディスプレイが大きいし、見やすくて大型バイクの快適さが伝わってくる。

スイッチボックスのセルボタンを押したのち、Dボタンを押して1速の状態にすると始動する。オフにする時は、右のスイッチボックスのNボタンを押すとニュートラルになり、スターターボタンのワク部分を摘み左に回すとオフになるんだ。
こんなタイプに乗るのは初めてだから、使い方を知らないままじゃ発進すらできない(勉強になりました!)
乗り出してみると、マフラー音は、電動バイクなんじゃないかと一瞬疑うほど、静か〜に発進。大きい排気量だからうるさいとは限らないのだよなぁと、しみじみ思う。

少しずつアクセルを開けてみる。低速の力強さが心地よくて、それ以上スロットルを捻るのをやめてしまいそうになるくらいには満足できてしまうの。だけどそれでは性能面はわからないので頑張ってひねってみたよ。気を抜いてアクセルをぐいっとひねるとグワーーンと一気に前進。身体が置いていかれそうな加速力に驚いた!
ミッションタイプと違ってデュアル・クラッチ・トランスミッション(DCT)なので、シフト操作は自動/手動を選択可能。何も気にすることなく乗ってはいられるけど、自分で操作しているかのような感覚がある。
どのくらいの速度で今何速なのか、メーターをみていると2速3速と上がっていくのが分かるので楽しい〜〜。
ちなみに、速度を緩めて低速にかけて落ちていく時、シフトダウンしていくと、手動で切り替えている気持ちになるくらい「ヴーーガチャン、ヴーーガチャン」という感覚が伝わってきて楽しい。きみもちゃんとバイクなんだね。

フロントシールドは、高さと角度を5段階に変更できるウインドスクリーンなのだけど、座高が低い人がシールドをあげて走行すると、風が直接顔に当たらずその恩恵を受けてるように思えるので大満足。
でも、日中は眩しくて見えないところにヘルメットのシールドとバイクのシールドがダブルパンチで重なって、見えずらい場面もあったので都度調整が必要そう。その辺は気になったかな。

信号待ちからのスタートダッシュを決めたくなって、青信号からアクセルを思いっきりひねってみたらやっぱり楽しくて、信号待ちが待ち遠しくなった。
ただ、渋滞に巻き込まれた時には、半クラッチでのトロトロ運転ができない分、単純にアクセル開閉で進まなきゃいけないから、ちょっと大変。アクセルの感度がいいから、前方の車との距離感が近いと勢い余って突っ込んでしまいそうになるので、慣れるまでは車間距離に気をつけよう!

ちなみに…パワー、トルクコントロール、エンジンブレーキ、シフト変速特性、ABSの5つの項目に対して、走行シーンのイメージに合わせて設定された、4つのライディングモードから選べるよ!ユーザーが自分でそれぞれ強弱を組み合わせたモードも保存できるみたいなので、自分なりの乗り味を探してみるのも醍醐味だね。

特に、トルクコントロール機能は、ライダーが自分で駆動力のレベルを選べるシステムが搭載されていて、2段階またはオフが選択できる仕様。
後輪がスリップしたら、アクセル操作を制御してくれる機能なんだけど、たとえば雨の日なんかに路面が滑りそうで怖いなーって時にも、自分で強弱設定できるのがいいよね。転ばぬ先の杖ってやつですな!

ちょっと重いかなって思っていた重さだけど、走行中は軽くなってくれて問題なかった!
大型バイク乗りがよくいう、乗っちゃえば快適っていうのはこういうことなんだね。もちろん、サクサクハンドルが振れるわけではなく、ゆら〜っと切り返す感じなので、うまく乗りこなすまでにはちゃんと倒し込める度胸が必要そう。
わたしが一番楽しかったのは、傾斜度のあまりない緩やかなワインディング。帰り道に首都高に乗って帰ってきたんだけど、ああいった優雅なワインディングとストレートはどっしり構えて乗るのが最高だった!街乗りというよりも、高速道路でのX-ADVが1番楽しかったなぁ。
しかもグリップヒーター標準装備と、遠出するには大型に限るってずっと聞いてきたことが身に染みてわかるようになって、おぉそういうことかぁーって思った。

今回は街乗りメインでモード切り替えを楽しむことなく試乗終了してしまったけど、今度は他のモードを試してみたいなぁ。
ということで本日はここまで。
また8のつく日にお会いしましょう〜!