2輪車の長い歴史の中で、さまざまなバイクをメーカーは販売しています。レトロな雰囲気を持つデザインの原付一種には、どのようなモデルが今までにラインナップされてきたのでしょうか。
周りに自慢したくなる!レトロでおしゃれな原付バイク
一口にバイクと言っても、かわいいデザインのものからかっこいいモデルまで、さまざまなデザインがラインナップしています。バイクを購入するとき、デザインを重視して選ぶ人が大半なのではないでしょうか。
昨今、近年のレトロブームによってレトロでおしゃれなデザインも注目されていますが、バイクにもそういったモデルがラインナップしているのでしょうか。原付バイクに絞って見ていきましょう。
⚫︎ヤマハ「Vino(ビーノ)」

1997年に発売され、発売当初からレトロなデザインで人気の高いヤマハの原付一種スクーター「Vino(ビーノ)」。
全体的に丸みをおびたデザインで、中でも丸くて大きなヘッドライトが特徴的です。発売以降幾度かのモデルチェンジを繰り返し現在に至りますが、丸くて大きなヘッドライトは変わっていません。
一番最新の2023年モデルは同年3月14日に発売され、同時にカラーも3色追加。ベージュなどのくすんだカラーや目を引くイエローなど、カラーラインナップは全6色となりました。
また装備も充実しており、500mlのペットボトルが入るインナーボックスやバッグがかけられる大型フック、ヘルメットなどが収納できるシート下ランクなど街乗りに最適な一台になっています。
「Vino(ビーノ)」の価格(税込)は、21万4500円です。
⚫︎ヤマハ「YB-1」

ヤマハ「YB-1」は、1990年代のレトロバイクブームの時に発売された原付バイクです。原付バイクであるにもかかわらず本格的なスポーツバイクとして人気を集めました。
同社のビジネスバイク「YB50」をベースにしており、現代のバイクではあまり見られないロータリーディスクバルブ吸気方式の2ストロークエンジンを搭載しています。またカフェレーサー風のシングルシート、メッキを施したメーターやヘッドライトなどが装備されたスタイリッシュなデザインが目を引きます。
ビジネスバイクがベースとは思えないデザインと装備で人気を集めましたが、1999年に生産が終了。2000年に4ストロークエンジンの「YB-1 Four」にモデルチェンジし、その後姿を消しました。しかし生産終了から20年以上経った今でも、気軽に乗れるレトロバイクとして人気を誇っています。
「YB-1」の販売価格(当時)は、17万9000円でした。
⚫︎ホンダ「DREAM50」

1997年に発売されたホンダ「ドリーム50」は、同社の「CR110カブレーシング」の装備やデザイン、エンジンを踏襲したことでも話題を呼んだ原付バイクです。
その特徴として、容量6.2Lの前後に長い燃料タンクや後ろにストッパーがついているシングルシートが挙げられます。エンジンは50ccとしてはめずらしい、DOHC4バルブ単気筒を搭載。これもCR110カブレーシングを彷彿とさせる点です。
このエンジンは、1万回転以上吹き上げることができる高性能なエンジンであるのに加え、クロスレシオ設定の5速ミッションを組み合わせています。
それによって、低・中速回転でも粘り強い出力ができるようになり、市街地でも走りやすくなっているのです。
またマフラーは左右2本出しのメガホンタイプで、クロムメッキ加工されています。レトロモダンなデザインも相まって、絶版になった今でも根強い人気を誇るバイクのひとつです。
「DREAM 50」販売当時の価格(税込)は、32万9000円でした。
⚫︎ホンダ「JOKER(ジョーカー)」

1996年にホンダから発売されたのが「ジョーカー」です。
幅広いバーハンドルと低くゆったりとしたシート、ところどころに組み込まれたメッキ、シートからリアエンドにかけてティアドロップ型になっているなど、これらの特徴がアメリカンスタイルを彷彿とさせます。アメリカンカスタムのスクーターは珍しいためか、大胆なデザインに魅了されるファンも多く人気が高いバイクです。
エンジンは49cc空冷2サイクル、単気筒を搭載。それに加え無段変則を組み合わせており、低中速の粘り強い走りをすることができます。
「JOKER 50」販売当時の価格(税込)は、23万8000円でした。
⚫︎ホンダ「JAZZ(ジャズ)」

1986年に発売されたホンダ「ジャズ」は、本格的なアメリカンスタイルの原付バイクです。同社の「スーパーカブ50」と同様に、49cc空冷4サイクルのエンジンを搭載しています。
ティアドロップ型の燃料タンクに低く厚みのあるシート、安定感のあるロングホイールベースなど、一見すると50ccモデルとは思えないほどのアメリカンスタイルです。
1986年に発売されたモデルは、アメリカンらしく大きく反りあがったハンドルでしたが、1987年にはフラットハンドルのジャズが発売されました。ハンドルがフラットになることで、スポーティさが増したデザインになっています。どちらのデザインも、原付バイクとは思えない貫禄のある見た目が魅力的です。
「JAZZ(1986)」販売当時の価格(税込)は、19万9000円でした。
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今回ピックアップしたものは50cc以下の原付バイクでしたが、それ以上の排気量に目を向けてみてもレトロなデザインのバイクは数多くラインナップしています。レトロブームの波に乗りたいライダーは、一度中古市場を確認してみるのも良いかもしれません。