タイヤのコンディションを維持することは、快適なバイクライフにつながります。ただ、タイヤは地面と接するため劣化が早いイメージを抱いている人も多いのではないでしょうか。では実際、バイクタイヤの寿命はどれくらいなのでしょうか。
気になる!バイクタイヤの寿命はどれくらいなのか
快適なバイク走行には、タイヤのコンディション維持が欠かせません。しかしいくら耐久性が高いとは言っても、タイヤは消耗品であるため定期的に交換する必要があります。

劣化したタイヤを装着したまま走行していると、ひび割れて内部素材が飛び出したり硬化してグリップ力が低下したりして、安全な走行に支障をきたす可能性が高く非常に危険です。地面と接することから、タイヤはバイクを構成するパーツの中でも特に劣化が早いイメージがありますが、そもそもバイクタイヤの寿命はどれくらいなのでしょうか。
大手タイヤメーカーブリヂストンやミシュランでは「タイヤの使用期限を正確に予想することは困難である」「二輪車用タイヤの交換時期については、一概に期間や走行距離などで規定できるものではありません」としています。

タイヤの寿命は、使用有無に関わらず天候や保存・使用状態、積荷、スピード、空気圧、メンテナンス、乗り方など、さまざまな要因が合わさり判断します。
そのため、タイヤ外部に劣化やすり減りのサインがないか、トレッドやショルダー、サイドウォールに変形やひび割れがないかなどライダー自身の日々の点検で確認して、今現在のタイヤの状態を詳しく知っておくことが求められるのです。
では、どのくらいの頻度で点検すればよいのでしょうか。

タイヤには、主溝の底に小さなこぶのような印がついています。これはスリップサインと呼ばれるもので、タイヤが摩耗してこのサインの位置まで擦り減ると、保安基準で定められた限度であることを意味します。
このレベルに達したタイヤは、特に濡れた路面での制御力や運動性能が落ちてしまいます。規制に引っかからないためにも、スリップサインが見えてきたら必ず交換しましょう。
なお釘、金属片、ガラス等の異物を踏んでしまった場合、タイヤに亀裂が発生したり変形したりする可能性もあります。修理可能な場合もありますが、タイヤ側面に穴が空く、ビードが変形・露出している、トレッドのゴムが剥がれる・変形しているなどの損傷が生じた場合、そのまま走行すると非常に危険なのでタイヤを交換した方が安心です。
タイヤが修理可能か否かについては自己判断せず、専門知識を持ったタイヤ販売店で確認してもらうとよいでしょう。

また空気圧不足・過多など適正空気圧でない状態のまま走行してしまったり、ホイールバランスが乱れたりしたままだと、”偏摩耗”になる可能性もあります。偏摩耗はその名の通りタイヤが摩耗する部分が偏っている状態を指し、ハンドリングの悪化のほか走行中のタイヤから振動が発生する原因にもなります。
もし、同じ条件で乗っているライダーと比較してタイヤが偏摩耗していると感じた場合は、販売店や修理店に相談してみるとよさそうです。
このように、劣化したタイヤのまま走行すると安全性を脅かすことになります。タイヤの交換時期を見逃さないためにも、タイヤの交換基準を把握して日頃から点検することをおすすめします。
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楽しいバイクライフを送るためには、タイヤの状態に気を配り日々の点検を欠かさずおこなうことで、交換時期を見逃さないようにする必要があります。新人ライダーが増えている昨今だからこそ、タイヤを点検することの重要性を改めて認識するようにしましょう。