MotoGP第13戦インドGPが、2023年9月22日から24日にかけて、インドのブッダ・インターナショナル・サーキットで行なわれました。MotoGPクラスの決勝レースを、中上貴晶選手(LCRホンダ・イデミツ)は11位で終えています。
過酷なコンディションの中、決勝レースを11位で終えた中上選手
MotoGP第13戦として開催されたインドGPは、MotoGP初の開催地となるインドのブッダ・インターナショナル・サーキットです。初開催ということもあって、週末のスケジュールは度々変更されました。金曜日終了後には、暑さと湿度についてのライダーからのフィードバック、そして初開催のサーキットであることなどを踏まえ、レースの周回数が短縮されることが決定。MotoGPクラスでは、土曜日のスプリントレースが12周から11周に、日曜日の決勝レースが24周から21周に減算されました。

こうした変更のほか、土曜日にはスプリントレース前にスコールに見舞われ、セッションディレイとなって大幅にスケジュールが変わりました。初開催のサーキットでそれまでにウエットコンディションでの走行がなかったことから、15分間のセッション(ウエット・セッション)が設けられています。ただ、このセッションの間に路面が乾いたため、レースはドライコンディションで行なわれました。
また、中上貴晶選手(LCRホンダ・イデミツ)自身の状況として、インドGPに入る前の9月19日にはHRCが中上選手と2024年シーズンの契約を更新したことを発表しました。

こうしてインドGPに挑んだ中上選手ですが、初日、転倒が相次ぎました。パフォーマンスに劣るマシンによって限界まで攻めざるをえない状況の中でも転倒回数を抑えてきた中上選手に、転倒が続くのは珍しいことでした。
スプリントレースでは13位、13番手からスタートした決勝レースでは11位でゴールしています。中上選手はチームのリリースを通して次のようにコメントしました。
「今日のコンディションはトリッキーでした。レース終盤は気温も上がり、マシンの熱も加わり、呼吸が苦しいほどでした。金曜日は2度の転倒を喫しましたが、今日はマシンのフィーリングもよく、しっかりと仕事ができました。来週の日本GPにつながるレースができたと思います」

レース後は、ピットに戻ったライダーたちが頭から水をかぶってクールダウンしている様子が見受けられました。2位を獲得したホルヘ・マルティン選手(ドゥカティ)はレース中に脱水症状を起こし、ピットに戻ってバイクから降りた途端にひざをついてしまったほど。湿度を含んだ暑さはタフなMotoGPライダーをも苦しめ、過酷なコンディションだったようです。

次戦は中上選手にとって母国グランプリとなる日本GPとなります。MotoGP第14戦日本GPは、9月29日から10月1日にかけて、栃木県のモビリティリゾートもてぎで行なわれます。