レーシングライダーの大久保光選手が、イタリアで行われた世界最大のモーターサイクルショー「EICMA」を訪問。そのレポート第3弾です。

レーシングスーツやパーツなどにも注目

 皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。今回もタリアで行われた世界最大のモーターサイクルショーの続きとなりますが、今回はバイクのパーツ、装具に焦点を当てていきたいと思います。

 まずは私が今年からお世話になっているレーシングスーツメーカー「MASS」。

パキスタンメーカーの「MASS」のNEWモデルを試着する大久保光選手
パキスタンメーカーの「MASS」のNEWモデルを試着する大久保光選手

 こちらはパキスタンのメーカーで、パキスタンを拠点に世界20か国以上の支店を展開しているメーカー。MotoGPやWSBK、EWCのパドックでも、このスーツを着ているライダーを見かけるようになりました。

 パキスタンはもともと革製品の製造工場が多く、様々なメーカーの下請けをおこなっている会社も多数あるのですが、その中から自分たちでメーカーを立ち上げて活動している会社も多く、このMASSもその1つ。最初は下請けの製造工場でしたが、その経験を活かして独立した会社です。

 そのため製品自体は素晴らしく、CEは勿論のこと、MotoGPなどで必要なFIMの安全規定もクリアしており、世界トップレベルのレーシングスーツメーカーといっても過言ではありません。

 ちなみに私の個人的な話となりますが、来年も引き続きサポートしていただけることになりました。

「V POWER」のスーツは皮を使っていないタイプで、丸ごと洗濯機で洗えるのも特徴。MINI GPのスーツも展示してありました。
「V POWER」のスーツは皮を使っていないタイプで、丸ごと洗濯機で洗えるのも特徴。MINI GPのスーツも展示してありました。

 続いては、イタリアの「V POWER」というレーシングスーツメーカーもご紹介したいと思います。

 こちらのメーカーの特徴は、なんといっても革製品を一切使用していないスーツという点。メーカーのコンセプトが「動物を殺さないスーツ」というもので、スーツに使われている素材はケブラーみたいなものでできています。

 強度はとても強く、ブースには実際に転倒したライダーのスーツが展示してありましたが、激しい転倒でもスーツに穴が空いたりほつれたりした後が一切なく、その素材の強さを間近で見ることができました。

 因みにこのスーツメーカーは日本人とも繋がりがあり、今年イタリア選手権のSS600クラスで活躍した川崎祥吾選手が使用していました。

 またこのスーツはスペインのバレンシアサーキット内のミニサーキットで行われるオバーレの世界大会のスポンサーにもなっていて、各国で勝ち上がったキッズライダーが世界大会の際こちらのスーツを着て戦います。

「レーシングボーイ」のブースはとても大きく、様々なパーツが展示してありました。アジアロードレース選手権でお馴染みのUB150マシンも展示してありました。
「レーシングボーイ」のブースはとても大きく、様々なパーツが展示してありました。アジアロードレース選手権でお馴染みのUB150マシンも展示してありました。

 続きましてはアジアのバイクパーツメーカー、レーシングボーイのブース。こちらのメーカーはマレーシアを拠点としており、近年MotoGPチームにも積極的にサポートをしているメーカーです。

 こちらのメーカーでは様々なパーツを製造、販売をしており、ステップ周りやブレーキ周り、エンジンパーツなど様々なパーツが展示してあるのが印象的でした。

 また、アジア選手権等で有名なアンダーボン(カブの形をしたマシンで行われるレース)で使用されている実車やドラックレース用の実車も展示してあり、ヨーロッパとはまた違った雰囲気のマシンの数々に、来場者の注目を集めていました。

 私も2012年にアジアロードレース選手権で行われていたアジアドリームカップという、ホンダ「CBR250R」のワンメークレースに参戦していた際に乗っていたマシンのステップ周り等には、このレーシングボーイのパーツが使用されていました。

 当時はそこまで有名なメーカーではありませんでしたが、10年ほどの時を経て、これほど大きなメーカーになるとは正直びっくり。改めてアジアンパワーの勢いを、実感することができました。