デュアルパーパスのバイクとアドベンチャータイプのバイクは、どちらも舗装路と未舗装路の両方に対応したバイクのジャンルですが、どのように違うのでしょうか。

厳密には少し違う!デュアルパーパスとアドベンチャーの違いとは

 都会での暮らしに疲れたことや、近年のキャンプブームなどが理由で、バイクで自然を楽しみたいという人は多いでしょう。バイクを始めていつもと違う景色を楽しみつつ、見知らぬ土地へ赴くのはよい気分転換になりそうです。

走破性の高いバイクは幅広い層からの人気を集めている
走破性の高いバイクは幅広い層からの人気を集めている

 そんな背景もあり、走破性の高いバイクは幅広い層からの人気を集めています。ただ、実際に購入しようとしてみると、やや難解なジャンル分けの壁が立ちはだかることも。未舗装路に特化した「オフロード」や、公道も走れる「デュアルパーパス」に「アドベンチャー」。さらに細かくジャンル分けすることも可能ですが、それぞれの違いを覚えるのは大変です。

 こうしたジャンル分けの中でも、デュアルパーパスとアドベンチャーの間の違いは特に分かりにくくなっています。場合によっては完全に同じ意味の単語として扱われているのを目にすることもあります。

 しかし本来の意味に立ち返ってみると、両者の意味は完全に同じというわけではないようです。では、それぞれどのような意味なのでしょうか。

 デュアルパーパスは文字通り「ふたつの目的」で使用できる、つまり未舗装路も舗装路もある程度走ることのできるバイクの総称です。専用設計されたオフロードバイクほどではないにしろ、林道や河原を楽しむことも可能でありながら、公道での快適さもある程度約束された、万能なジャンルと言えるでしょう。

 またアドベンチャーと呼ばれるバイクも、未舗装路と舗装路両方に対応しています。そのため、デュアルパーパスの中の細かい区分として、アドベンチャーというジャンルがあると考えてよいでしょう。

 では、他のデュアルパーパスのバイクと比べて、アドベンチャータイプのバイクにはどのような特徴があるのでしょうか。

未舗装路での走破性を最低限保ちつつもロングツーリングに対応するため、カウルやウインドシールド、大排気量エンジンを搭載していることが多い
未舗装路での走破性を最低限保ちつつもロングツーリングに対応するため、カウルやウインドシールド、大排気量エンジンを搭載していることが多い

 アドベンチャータイプのバイクは、デュアルパーパスの中でも、舗装路での長距離ツーリングに主眼を置いたモデルです。未舗装路での走破性を最低限保ちつつもロングツーリングに対応するため、カウルやウインドシールド、大排気量エンジンを搭載していることが多いです。

 ただし、未舗装路での性能と舗装路での性能をどちらも追求するのには限界があります。一方の性能を重視すれば、もう一方はどうしても犠牲にしなければいけないのが現実。そのため長距離ツーリングを快適にしたモデルは、未舗装路にはやや弱くなってしまっていると考えた方がよいかもしれません。

未舗装路重視か舗装路重視か......見分け方はある?

 また、同じジャンルの中でも未舗装路を重視しているか、舗装路を重視しているかは個々のモデルによって変わってきます。そのため自分がどのようにバイクライフを楽しみたいかによってどのモデルを購入するかを慎重に選ぶ必要があります。

フロントタイヤが大きければ未舗装路重視、小さければ未舗装路重視というように見分けることができる
フロントタイヤが大きければ未舗装路重視、小さければ未舗装路重視というように見分けることができる

 気になるモデルがあっても、そのバイクがどこまで未舗装路を重視しているか、または舗装路を重視しているかを見分ける方法がわからないという人は多いはず。この手のバイクに詳しい人が周りにいれば安心ですが、なかなかそう上手くいくことはないでしょう。

 では、自分一人で見分ける際は、どのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。

 簡易的に見分ける際は、バイクのフロントタイヤに注目してみるのが有効な手段です。バイクのタイヤは大きければ大きいほど走破性が向上する一方、舗装路でのコーナリングの際にバイクを倒しづらくなります。そのためフロントタイヤが大きければ未舗装路重視、小さければ未舗装路重視というように見分けることができるでしょう。

 なお舗装路を走るバイクの場合、一般的なタイヤサイズは17インチ。一方未舗装路を走るバイクの場合は最大で21インチとなっています。

17インチのキャストホイールを装備しているスズキの「Vストローム250」
17インチのキャストホイールを装備しているスズキの「Vストローム250」

 また、剛性の強いキャストホイールはやや舗装路向き、しなやかに衝撃を吸収するスポークホイールは未舗装路向きといった指標もあります。フロントタイヤをみる際は、ホイールの形状にも注目してみるとよいかもしれません。

 バイクショップでバイクをみる際は、これらのポイントに加え、店舗スタッフの説明も参考にしつつ、納得がいくまで自分に合ったバイクを検討するとよいでしょう。

※ ※ ※

 なお、デュアルパーパスとアドベンチャーという用語については前述の通り、区別していない記述もみられます。そのためアドベンチャーだからといって必ずしもオンロード重視ではないことも。ジャンル名は参考程度に留めつつ、実際の車体を見て自分に合っているかどうかを判断するとよいでしょう。