4月の入学シーズンに合わせて、通学のためにバイク免許の取得やバイクの購入を検討している人も多いのではないでしょうか。バイクは排気量によっていくつか区分されていますが、通勤通学には原付一種や原付二種が特に通学におすすめと言われがちです。同じ「原付」の名を関していますが、原付一種と原付二種にはどのような違いがあるのでしょうか。

原付一種と二種、その違いとは

 4月になったら新社会人や大学生として新しい生活をスタートし、バイク免許を取得して「原付バイクで通いたい」と考えている人も多いのではないでしょうか。

 原付と名のつくバイクの区分は、排気量によって「原付一種」と「原付二種」に分けられます。しかし大きさや形にあまり大きな違いがないため、バイクをはじめて乗る人にとって、この2つはほとんど同じに見えるかもしれません。

原付と名のつくバイクの区分は、排気量によって「原付一種」と「原付二種」に分けられる
原付と名のつくバイクの区分は、排気量によって「原付一種」と「原付二種」に分けられる

 しかし見た目は似ていますが、この2つはルールや受験条件などさまざまな点で異なります。では、いったいどのような違いがあるのでしょうか。

 まずひとつ目の違いとしては、バイクの性能を左右する排気量が挙げられます。原付一種は排気量50cc以下のバイクが該当し、正式には「第一種原動機付自転車」といいます。一方、原付二種は排気量51ccから125cc以下のバイクのことで「第二種原動機付自転車」が正式名称です。

 この2つの簡単な見分け方は、ナンバープレートの色の違いにあります。まず、原付一種は白色のナンバープレート。原付二種はさらに2つに区分されており、51ccから90cc以下のバイクは黄色のナンバープレートで、91ccから125cc以下のバイクのナンバープレートはピンク色です。

 なお黄色ナンバーのバイクは現在新車で販売されていないため、今では街中で見かける機会はめっきり少なくなりました。

原付一種に乗るための試験には実技試験はなく、学科試験に合格すれば最短1日で免許が取得できるのが特徴
原付一種に乗るための試験には実技試験はなく、学科試験に合格すれば最短1日で免許が取得できるのが特徴

 そして3つ目の違いには、運転に必要な免許が挙げられます。まず原付一種に乗るためには「原動機付自転車免許」、いわゆる原付免許を取得する必要があります。実技試験はなく、学科試験に合格すれば最短1日でその日のうちに免許が取得できるのが特徴です。

 一方、原付二種に乗るためには「小型限定普通二輪免許」を取得する必要があります。適性検査の内容は原付免許とほぼ同じですが、視力の合格基準が「両眼で0.7以上かつ片眼がそれぞれ0.3以上」。ただし片眼が条件に満たない、または見えない場合は片眼の視野が左右150度以上で視力0.7以上でもOKのようです。

 さらに原付一種と異なるのは、筆記試験に加えて実技試験にも合格しなければならないということ。ほとんどの人は教習所に通って取得を目指すのが一般的です。教習所を卒業すると技能試験は免除され、試験場で適性検査と学科試験をクリアすれば免許が交付されます。

 ちなみに小型限定普通二輪免許を取得するもう一つの方法が、教習所に通わず試験場で直接試験を受ける「一発試験」と呼ばれる方法です。1回で受かれば取得にかかる費用が約2万2000円程度に抑えられます。しかし技能試験の合格率が5%から10%と、難易度が高いのが難点と言えそうです。

交通ルールも、原付一種と二種では大きく違う

 まず原付一種の法定速度は30km/hで、決められた交差点では2回信号に従って曲がる二段階右折をしなければなりません。また、2人乗りと高速道路の走行が禁止されています。

原付一種は、手軽にバイクの免許がほしい人や、短い距離の移動がメインの人に向いているバイクと言える
原付一種は、手軽にバイクの免許がほしい人や、短い距離の移動がメインの人に向いているバイクと言える

 排気量が小さいので、坂道や交通量の多い幹線道路などではパワー不足を感じるかもしれません。そのため原付一種は、手軽にバイクの免許がほしい人や、短い距離の移動がメインの人に向いているバイクと言えそうです。

 一方の原付二種の法定速度はクルマと同じ60km/hで、交通の流れに無理なく乗ることが可能。原付一種のような二段階右折の必要もなく、免許を取得してから1年が経過すれば2人乗りもできます。ただし、高速道路は原付二種でも走ることはできません。

 原付二種は排気量が大きい分、原付一種に比べてパワーは段違いです。そのため、通勤通学はもちろん、ツーリングなどの長距離走行にも適しています。そのため通勤通学だけでなく、幅広くバイクを楽しみたい人は原付二種がぴったりかもしれません。

※ ※ ※

 現在国内バイクメーカーが力を注いでいるのは、原付一種よりも原付二種です。原付一種はスクーターが中心で、選べる車種もごくわずか。一方、原付二種になると、スクーターから本格的なマニュアル操作が楽しめるMTバイクまでラインナップが充実しています。

 もし、バイクの使い道が近距離中心でとくに走りにこだわりがなければ、気軽に取れる原付一種で十分満足できるかもしれません。しかし、パワーがありストレスなく走りを楽しみたいという人は、原付二種を選んだほうが後悔が少ないと言えるでしょう。