国内外で活躍する大久保光選手が、スペインにあるへレスサーキットで行われたスーパーバイク世界選手権の事前テストに参加。その様子をレポートしてくれました。

遂に2024年のレースがシーズンイン

 皆様こんにちは!レーシングライダーの大久保光です。いよいよ開幕戦も近くとなってきました!

 スーパーバイク世界選手権の開幕戦は2月末のオーストラリア戦からとなるのですが、その前に1月下旬にスペインにあるヘレスサーキットで事前テストを行いましたので、今回はそのことについて書いていきたいと思います。

 ヘレステストは合計4日間で行われ、最初の2日間はトラックディ。日本でいうスポーツ走行で、残りの2日間はスーパーバイク世界選手権の公式テストというスケジュールでした。

スーパーバイク世界選手権の事前テストでへレスサーキットを走る大久保光選手
スーパーバイク世界選手権の事前テストでへレスサーキットを走る大久保光選手

 今季はイタリアのチームから参戦するのですが、イタリア人スタッフともこのテストで初対面。しかしほとんどのスタッフは英語を話すことができないという状態で、コミュニュケーションが困難な中、走行がスタートしました。

 まずは最初の2日間のスポーツ走行でしっかりマシン、チームに慣れていきたいところでしたが、私が乗るはずだったバイクのエンジンがかからず、チーム監督の趣味バイクであるドゥカティ「パニガーレ1299」で急遽コースインすることとなります。

 とりあえずヘレスサーキットは1年ぶりだったので、コースの確認をかねて走り出しました。

VINCE64 Racing Teamのピットの様子
VINCE64 Racing Teamのピットの様子

 午後からはなんとか本来の私のマシンのエンジンがかかり走り始めたは良いものの、トラブルが続いてしまい1日目が終了。2日目もスロットルの制御の不具合が発生してしまい、現地ではどうにもならずその中、我慢しての走行となりました。

 3日目からスタートしたスーパーバイク世界選手権の公式テストでは、カワサキファクトリーも来ており、そこのスタッフにお願いして、スロットル制御の不具合を直してもらうことができ、改めてテストに臨もうと気持ちを切り替えましたが、開始早々にまたもやトラブルでエンジンストップ。時間を大きくロスしてしまいます。

 その後、エンジン系のトラブルは解消されてなんとか走り出すことができましたが、マシンのフィーリングがどうしても感覚と違うような違和感が拭えません。

大久保光選手とチーム監督
大久保光選手とチーム監督

 久々のカワサキ「ZX-6R」だったので自分の思い違いではないかと最初は思っていたのですが、サスペンションのセットアップを変えてもタイヤを新品にしても変わらず、メカニックさんにお願いしてテスト最終日のお昼にマシンをチェックしてもらったところ、トップブリッジのネジとスイングアームとフレームをつなぐアクスルのネジが本来のトルクの半分以下しかネジが締まっていなかった事が判明。

 すぐに直してもらい、マシンのチェックを行いました。しかし、ここまで4日間トラブルが続いているマシンと、このチーム体制では危険性が高いため、そのまま午後の走行を取りやめ、4日間のテストを終えることとなりました。

 テスト後チーム監督と話し合い、このままではこのチームで乗ることはできないという意思をはっきりと伝え、チームの全体的な改善を要求。チーム監督も今回のテストの件はしっかりと反省しているみたいで、オーストラリアでの開幕戦までにはしっかりと改善する事を約束してくれました。

 昨年できた新規のチームなので仕方ない部分もありますが、命をかけて走るのはライダー自身な訳ですから、そこの意思表示がまずはしっかりと伝わって良かったと思います。

 開幕戦のレースウィークの月曜日、火曜日にも事前テストがある為、改めてそこが私にとっての初テストと言えるよう、しっかりと再スタートして、良い形で開幕戦が迎えられるように頑張っていきます!

 引き続き、応援よろしくお願いします。