バイクに乗りたいけど、クルマの免許しか持っていないから運転できないのでは…。という不安を抱えた人でも安心。実はクルマの免許のみを所持していても、乗車可能なバイクはあります。では、普通免許を所持している場合どのような「排気量のバイクに乗ることができるのでしょうか。

クルマの免許で乗れるバイクとは

 春は新生活や卒業に合わせ、クルマやバイクを運転するために運転免許を取得する人が非常に多い季節です。中には、バイクの免許を取得する予定は無いけれど、クルマの免許でも乗れるバイクがあるのなら乗りたい、と考えている人も多いでしょう。

 では、普通自動車免許を所持していたらどの排気量のバイクに乗ることができるのでしょうか。

普通自動車免許を取得すると乗ることができるバイクは、法律上「原動機付自転車」のみ
普通自動車免許を取得すると乗ることができるバイクは、法律上「原動機付自転車」のみ

 2024年3月現在、クルマの免許、いわゆる普通自動車免許を取得すると乗ることができるバイクは、法律上「原動機付自転車」のみ。原動機付自転車は「原付」と略して呼ばれ、排気量が50ccまでのバイクを指します。51cc以上のバイクは「原動機付自転車二種」、いわゆる原付二種という区分になるため、普通免許では運転することができません。

 しかし、2025年11月以降は新基準の排ガス規制が施行されるとのこと。そのため、新基準の排ガス規制値に対応した原付は構造上製造することが非常に難しくなり、50ccの原付が市場からなくなる恐れがあるようです。こうなると、「普段の足で原付を利用しようと考えて、クルマの免許を取得したのに…」という人も少なくないのではないでしょうか。

 そこで警察庁は、今現在販売されている原付の代わりに「新基準原付」を新設する方向で調整を進めていると発表しました。新基準原付とは、原付バイクと同等までパワーやスピードを抑えた原付二種のバイクのことです。

 原付二種であれば、新基準の排ガス規制に対応したバイクを製造可能となります。つまり、今現在販売されている原付一種の代わりに新基準原付を新設することにより、原付免許やクルマの免許で運転できるバイクを維持しようという考えのようです。さらに、新基準原付が本格的に導入されれば、クルマの免許で125ccまでのバイクが運転可能となります。

 ただし、今現在流通する125ccはパワーとスピードがあるため、小型限定普通二輪免許以上を所有している必要があります。125ccまでのバイクにも、クルマの免許での乗車が可能となるわけではないので注意が必要です。

 また、新基準原付の運用がおこなわれると、同じ125ccバイクでもクルマの免許で運転できるバイクと、小型限定普通二輪免許以上を所有していないと乗れないバイクの二種類が存在することになります。そのため、原付二種か新基準原付であるかをよく確認してから購入や乗車する必要がありそうです。

原付二種モデルには前後に125cc専用の印が配置されている
原付二種モデルには前後に125cc専用の印が配置されている

 さらに、現在では新基準原付と原付二種の識別方法は確立されておらず、新基準原付の導入のためにさまざまな点で検討が進められている段階です。

 最高速度制限や二段階右折など、原付独自のルールが新基準原付にも適応されるのか、パワーが制御されたバイクのパワーの計測方法や、不正改造されないようにするための改造防止策などの課題が残されたまま。そのため、今後警察庁などから発信される情報を待つ必要がありそうです。

 ちなみに、2025年11月以降は原付一種バイクの生産が難しくなるというだけで、原付一種に乗ってはいけないわけではありません。新排ガス規制が施行される前に、生産・販売された原付であれば問題なく乗れるため、新基準原付の続報を待たず50ccバイクを選択したとしても、問題ないでしょう。

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 今現在はクルマの免許で運転できるバイクは50ccまでの原付のみとなっています。今後、新基準原付が導入されて一部条件を満たした125ccまでのバイクであれば普通免許で乗れるようになる予定ですが、まだ新基準原付が施行されたわけではないので、クルマの免許のみ所有しているという人は50ccまでのバイクを選択して乗るようにしましょう。

 そして新基準原付が導入されてからは、125ccまでのバイク全てがクルマの免許で乗れるわけではないので、バイク選びには十分に注意する必要があります。