北山カリー工房の店主・中川 理さんへインタビュー
眺めのよい場所、雰囲気のよいログハウスの店内で、いろいろな種類がそろったおいしいカレーが味わえる北山カリー工房。
店主・中川 理 (なかがわ さとし)さんへインタビューし、開業の経緯や店のこだわり、今後の展望などの話を聞きました。
インタビューは2020年11月の初回取材時に行った内容を掲載しています。
塗装業からカレー店へ
──開業の経緯を教えてほしい。
中川(敬称略)──
実は、私はもともと自営で塗装業を営んでいたんですよ。
でも、長年にわたる塗装の仕事の影響で、腰を痛めてしまったんです。
それで塗装に変わる仕事を考えないといけないなと思い始めました。
そんなときに思いついたのがカレーだったんです。
実はもともとカレーが好きで、家でカレーをよくつくっていました。
しだいに友人知人にも食べてもらったりして好評になり、それがきっかけでイベント出店の話をいただき、イベントでカレーを売ったりしていたんです。
最初は、周囲に「将来はカレー屋をやりたい」なんて話していましたが、実際は踏ん切りがつきません。
それで腰を痛めたあとに、友人から「いまこそ本格的にカレー屋を始めるべきでは?」と後押しを受け、思い切ってカレー屋を開業したんです。
そして、2017年(平成29年)11月に北山カリー工房をオープンしました。
自宅のログハウスを改装して店に
──店舗はログハウスだが、どういった経緯でログハウスに?
中川──
実は、この建物は自宅なんです。
私は、ログハウスに住むのが夢でした。
それで自宅としてログハウスを建てたんです。
カレー屋を始めると決めたとき、子供たちも独立して部屋も空いていたので、自宅の1階を自分で改装して店舗にしました。
──店ではライブなどもやっているそうだが。
中川──
実は私、昔からロックバンドをやっていまして。
そんな関係で、音楽関係のかたと交友があるんです。
その繋がりから、店でライブイベントとかをするようになりました。
今のカレーの味は孫に食べさせるカレーが原点
──カレーづくりでの工夫は?
中川──
当店のカレーを食べると、まず甘さを感じると思います。
実は、北山カリー工房でメニューにあるカレーは、もともと孫に食べさせたいからつくったカレーなんですよ。
もともとは辛めのカレーが好みだったんですが、孫においしいカレーを食べさせたかったんです。
しかも私はキーマカレーが好きだったんで、挽肉をたくさん入れた甘くておいしいカレーを孫に食べてもらおうと試行錯誤しました。
その結果できたのが、メニューにある「挽肉たっぷり じぃじのキーマカリー」です。
──もしかして、メニュー名に「じぃじ」と入っているのは……
中川──
そうです! 名前に「じぃじ」が入っているのは、孫に食べさせるためにつくったから。
そして、同じカレーでいろいろ具材が違うものなど、バリエーションを考えました。
当店のカレーは、タマネギ・トマト・ニンジン・ハチミツ・数種類の果物をじっくりと煮込んでつくります。
これらの食材から、当店のカレーの甘さが出ているんですよ。
酸味も感じると思いますが、それはトマトからですね。
トマトもたくさん使っていますよ。
北山カリー工房は出かけるのがワクワクする店
──今後にやってみたいことがあれば、教えてほしい。
中川──
お店のグッズなどもつくって販売できたらなと思います。
あとは、今の商売を長くのんびりと続けていきたいですね。
──最後にメッセージがあれば、どうぞ。
中川──
当店のセールスポイントは、やっぱり店がある環境。
山の上までわざわざやって来て、カレーを食べるという体験自体が当店の売りです。
出かける楽しみとかワクワク感があると思います。
ぜひ一度、北山カリー工房へお越しください!
高原のカレー屋・北山カリー工房はカレーも景色も楽しめる
北山カリー工房に初めて訪れたとき「こんなところにカレー屋があるとは!」と驚きました。
しかしログハウスの店舗、店から眺める山々の景色、そしておいしいカレーを楽しめて、とても満足しました。
中川さんが孫に食べさせたいからとつくりあげたやさしい甘みのあるカレーは、もちろんおすすめです。
それに加えて、店の環境、そしてその店へ行くこと自体の楽しみも北山カリー工房の魅力だと思いました。
北山カリー工房は、家族からカップル、年配のかたまで幅広く楽しめるカレー店です。
ぜひ、ドライブ・ツーリングがてらに北山カリー工房へ行ってみて、おいしいカレーを食べてみてください。
著者:アサノ ・ヨウスケ