(ブルームバーグ): KDDIは12日、スマートフォンと親和性の高いネット証券事業に参入するため、カブドットコム証券の株式などを公開買い付け(TOB)で取得すると発表した。約914億円を投じて49%の議決権獲得を目指す。

  KDDIの発表資料などによると、1株当たり559円で買い付ける方針で、4月下旬のTOB開始を目指す。発行済み株式数の約14%を超える応募があれば買い付けに応じる。52.96%を持つ筆頭株主の三菱UFJ証券ホールディングスはこのTOBに応募しないが、6.31%を持つ三菱UFJ銀行は応じる。カブコム証の経営陣はTOBに賛同しているという。

  TOBが成立すれば、三菱UFJ証券HDと合わせた持ち分が3分の2を超えるため、少数株主の持ち分を全て買い取れる。その場合、カブコム証は上場廃止となる見込み。三菱UFJとの間で持ち株比率の調整を行い、三菱UFJ証券HDの議決権保有割合は51%、KDDIは49%とする。

  KDDIは同日、金融事業を強化する方針を発表。4月1日付で中間金融持ち株会社「auフィナンシャルホールディングス」を設立し、傘下にじぶん銀行や決済、運用会社などを集約。三菱UFJ銀行と折半出資しているじぶん銀行の第三者割当増資を引き受けて子会社化する。増資後のKDDIの株式保有割合は63.78%となる。

  中間持ち株会社傘下の各社は「auじぶん銀行」など社名変更でauブランドを前面に押し出す。カブコム証は中間持ち株会社傘下には入らないが、TOB成立を前提に「auカブコム証券」に社名変更する。

  12日のカブコム証の株価終値は前営業日比0.9%安の529円だった。KDDIによるカブコム証への出資については1月に報じられており、年初来で40%上昇している。

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