(ブルームバーグ): 米ウォルト・ディズニーがネスレなどに続いて「ユーチューブ」から広告を引き揚げたことが、事情に詳しい複数の関係者の話で分かった。サイト上のコメントが「ソフトコアな小児性愛集団」をいかに手助けしているかについて1人のブロガーが詳細に語ったことがきっかけ。そうした動画の一部はディズニーやネスレの広告の後に再生されていた。

  スイスのネスレの広報担当者は20日、米国でユーチューブ上の全広告を休止したと電子メールで明らかにした。ゲームメーカーのエピック・ゲームズやドイツの加工食品メーカー、ドクター・アウグスト・エトカーもこうした動画の前に自社広告が流れた事例を踏まえ、ユーチューブへの広告を見合わせていると説明した。ディズニーも広告を控えていると、決定が公表されていないことを理由に関係者が匿名で語った。

  動画ブロガーのマット・ワトソン氏は17日、20分間の動画をユーチューブに掲載し、女の子が鏡の前でポーズを取ったり体操をするなど性的に挑発的と受け取められる可能性のある動画の識別に同サイトでのコメントがどう利用されているかを詳しく語った。ワトソン氏の動画では、ユーザーが問題の動画の1つをクリックすると、ユーチューブのアルゴリズムが同様の動画を推奨することが示された。20日までの時点でワトソン氏の動画再生回数は170万回を超えた。

  ユーチューブの広報担当者は電子メールで「コメントを含め未成年を危険にさらすいかなるコンテンツも許されず、当方にはユーチューブ上でこれを禁じる明確なポリシーがある。アカウントやチャンネルの削除、当局への不正行為通報、不当なコメントの無効化を通じ迅速な措置を講じた」と説明した。また、こうした動画には過去60日間で8000ドル(約89万円)弱の広告支出が行われており、ユーチューブは広告主への資金返還を予定しているとも述べた。

  2年前にもユーチューブでは過激主義者や暴力的なコンテンツの前に広告が流れたとして複数の主要広告主が掲載を見合わせた。

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