(ブルームバーグ): 14日は世界的なリセッション(景気後退)を警告するシグナルがまたしても積み上がった。

  中国の工業生産は2002年以来の低い伸びにとどまり、ドイツ経済は輸出不振の中マイナス成長に陥った。ユーロ圏の鉱工業生産は3年余りで最大の落ち込みとなり、第2四半期の成長は前四半期の半分のペースに減速。米国債と英国債のイールドカーブが逆転し、金融危機以降で最も顕著に景気後退を示唆した。

  トランプ米大統領が対中関税の一部発動延期を決め、市場には安心感が台頭していたが、主要国の経済指標が冷や水を浴びせた。米英の2年債利回りは10年債を上回った。

  貿易戦争と世界的な需要軟化、地政学的緊張が相まって景気を圧迫し、世界経済は金融危機以来の低成長へと向かっている。金融当局は景気てこ入れに走り、米連邦公開市場委員会(FOMC)は先月に利下げを決定。欧州中央銀行(ECB)も来月追随すると見込まれている。

  コンティニュアム・エコノミクスの戦略責任者、マイク・ギャラガー氏は、「企業の不透明感に及ぼす貿易摩擦の影響は、輸出の信頼感や投資を損なうという点で有害であり、それは長引く」と指摘。オックスフォード・エコノミクスのアジア担当チーフエコノミスト、ルイス・クイジス氏は、米国が13日に発表した関税の一部発動延期は「貿易摩擦に関する見通しを根底から変えるものではない」とし、「今後数カ月に一段の政策緩和があると見込んでいる」と述べた。

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