(ブルームバーグ): 三菱UFJモルガン・スタンレー証券は7日、ソフトバンクグループの今期(2020年3月期)営業利益予想を従来に比べ約6000億円下方修正した。投資先企業の株価下落に加え、シェアオフィス事業を手掛けるウィーワークの上場申請の取り下げや企業価値低下の可能性を反映した。

  田中秀明シニアアナリストはリポートで、ソフトバンクGの今期営業利益予想を1兆5900億円から1兆100億円に減額した。前期との比較では57%減。ビジョンファンド事業の利益予想を5900億円から100億円に大幅に引き下げたことが主因だ。同事業は7−9月期も2124億円の黒字から3676億円の赤字に見直した。

  田中アナリストは、今後もファンド事業の利益変動が大きくなる可能性があるとした上で、合理的な予想は難しいと指摘。同証では昨年5月以降、投資判断を停止中だ。ブルームバーグのデータによると、担当アナリスト17人のうち16人が投資判断を買いとし、中立が1人。目標株価の平均は6967円と、7日終値に比べおよそ7割高い。足元のソフトバンクG株は2月の自社株買い発表前の安値水準にある。

  三菱モルガン以外にも、ファンド事業の収益動向を警戒する向きが出てきた。米サンフォード・C・バーンスタインのアナリスト、クリス・レーン氏はブルームバーグの取材に対し、ビジョンファンドの評価減は最大で59億3000万ドル(約6400億円)規模になるとみられると話した。

  ジェフリーズ証券アナリストのアツール・ゴヤール氏も8日のリポートで、ウィーワーク問題を受けてビジョンファンド2号の性急な立ち上げは「大きなリスク」になるとし、目標株価を6150円から5570円に下げた。

  投資先で、5月に新規上場した配車サービスのウーバー・テクノロジーズ株は米国株波乱の影響もあって8月以降は下落基調を強めており、一時28ドル台と公開価格の45ドルを下回っている。職場向けメッセージアプリのスラック・テクノロジーズ株も下げている。ウィーワークは先月、共同創業者アダム・ニューマン氏が最高経営責任者(CEO)職を退き、新規上場計画を撤回した。

(4段落以降に他社アナリストの見解を追記します.)

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