(ブルームバーグ): トランプ米大統領の弾劾裁判で、検察官役を務める下院弾劾マネジャーらは22日、裁判の舞台である上院での冒頭陳述を開始し、米国の選挙の整合性を損ない、国家安全保障を危険にさらす大統領の「腐敗したスキーム(企て)」があったと非難した。

  シフ下院情報特別委員長(民主)は冒頭陳述で、合衆国建国の父の1人アレクサンダー・ハミルトンの言葉に触れ、米国政府への外国からの影響や腐敗した駆け引き、抑制のないポピュリストの民衆扇動に対する建国の父たちの懸念に言及。それを今回の弾劾裁判の核心にある経緯と結びつけ、再選を目指すトランプ氏が民主党大統領候補のバイデン前副大統領と息子に関連した捜査をウクライナ新政権に発表するよう迫って同国への軍事支援を保留にしたと非難した。

  弾劾マネジャーを率いるシフ委員長は、トランプ大統領のウクライナへの要求は「言い換えれば、いかさま」だとし、「彼のスキームは米国の自由で公正な選挙を損なう影響を与えることだった」と指摘した。

  下院弾劾マネジャーには3日間で計24時間の陳述時間がある。このためホワイトハウスのパット・シポローネ法律顧問が率いるトランプ大統領の弁護団の冒頭陳述は25日に始まる可能性が高い。

  陪審役を務める上院議員は静粛を求められ、裁判規則の下で異議や質問は許されない。双方の陳述が終わり次第、上院議員は16時間以内に書面による質問を双方に提出する。その後、証人喚問もしくは、書類提出を求めることを検討する可能性がある。

  トランプ大統領は訪問先のスイスのダボスで22日、弾劾裁判に出席したいが弁護士たちに反対されるだろうとコメント。「私は最前列に座って、彼らの腐敗に満ちた顔を凝視したいところだ」と語った。

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