(ブルームバーグ): 中国人民銀行(中央銀行)が他の中銀に追随し量的緩和(QE)を含めた大掛かりな金融刺激策を近く打ち出すことはないとエコノミストらは事実上確信しているが、投資家は追加金融緩和に賭けている。

  連休が明けた7日の本土金融市場では中国国債が買われ、10年債利回りが2002年以来の低水準となった。本土株の指標CSI300指数は2.3%高と、ここ3週間余りでの高値。人民元もほぼ2週間ぶりの大きさで上げた。

  エコノミストらはQEのような政策の可能性はないという点で一致しているものの、刺激策を巡るごく小さな驚きもセンチメントを動かす。人民銀は3日に意表を突いて、一部の市中銀行の預金準備率を引き下げると発表。超過準備の付利も7日から引き下げた。これが追加緩和を巡る臆測を膨らませた。

中国人民銀、中小行の預金準備率引き下げへ−流動性6兆円余り増える

  オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のマーケットエコノミスト、邢兆鵬氏は「リバースレポ金利や預金基準金利の引き下げなどさまざまな金融緩和措置を投資家は織り込んでいる」と述べた上で、10年債利回りは4−6月(第2四半期)に2.2%に下がると予想。「国債利回りはどの年限でも過去最低を更新するだろう」と話した。

  

  中信証券(CITIC証券)の債券調査責任者、明明氏は人民銀が市中銀行向けの短・中期融資の金利を恐らく引き下げると指摘。そうなれば銀行側にはローンプライムレートの引き下げ余地も高まる。

  邢氏は常設貸出制度(SLF)の金利引き下げもあり得るとみている。また、投資家は2015年以来となる預金基準金利引き下げを待っている。

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