(ブルームバーグ): 新型コロナウイルスの世界的な流行の中、任天堂がスイッチ向けに発売した「あつまれどうぶつの森」が人々の退屈と不安を和らげる「仮想集会所」として人気を集めている。ただゲーム機本体の供給不足という新たな課題も生まれた。

  ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によると、どうぶつの森は3月20日の発売から3日間で188万本を販売(ダウンロード版除く)。「大乱闘スマッシュブラザーズSPECIAL」の発売後2週間の記録を超えた。

  5月7日に予定される前期(2020年3月期)の決算発表では、1950万台と見積もるスイッチ本体の販売台数が上積みされる可能性がある。

  どうぶつの森はシミュレーションゲームで、プレーヤーはのどかな島に住み、擬人化された動物の友人になる。ゲーム内のツールを使って自分の島を作り上げ、オンライン上で互いの島を訪問できる。

  新型コロナの感染拡大を受け、ロックダウン(都市封鎖)が実施されている世界各地で人々の逃避先となっており、香港では民主活動家らが他人との社会的距離を保つ指針に反することなく集まる場にも利用された。

  課題はゲーム機本体の需要急増への対応だ。2万9980円のスイッチと1万9980円のスイッチライトは合計で、どうぶつの森が発売された週に国内で39万台以上、翌週にはさらに28万台を販売した。4月第2週には国内出荷を予約分に限定した。輸送が滞りアジアや欧州、米国でも供給不足が発生している。

  任天堂の株価はどうぶつの森の発売以降、13日までに19%上昇した。

  米国モーニングスターの伊藤和典アナリストは、「ゆっくりと時間をかけて遊べる」ことが、自宅で過ごす時間が増える「今の世の中にマッチしたのではないか」と成功の要因を指摘する。SNSにゲーム場面のスクリーンショットが数多く投稿されていることにも人気ぶりが表れているという。

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