(ブルームバーグ): 2020年1−3月期の実質国内総生産(GDP)速報値は前期比年率で3.4%減と、2四半期連続のマイナス成長となった。新型コロナウイルスの感染拡大により行動が制限される中、消費や生産などの内需が急速に悪化。訪日外国人旅行客の急減や世界景気悪化で輸出が下押しされた。マイナス幅は市場予想よりも小さかった。内閣府が18日発表した。 

  

  西村康稔経済再生担当相はGDP発表後の記者会見で、「内需、外需のいずれも、わが国経済の厳しい実態を示している」と述べた上で、緊急事態宣言発出後の4月、5月はさらに厳しさが増すと指摘。解除後すべてを元に戻してしまうと感染が拡大するため、「元のような姿に戻るのは今の段階では難しい」との認識を示した。政府としては「第1次補正予算を可能な限り迅速に執行」するとともに、第2次補正予算案を早期に提出して成立を図り、経済をしっかり支えていくとも語った。

エコノミストの見方

ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎経済調査室長:

数字の受け止めとしては、もともと日本経済が消費増税の影響でかなり弱くなっていたところに、コロナの影響はまだ一部だが出てきたということ4月が一番厳しく、5月以降徐々に持ち直していくとみているが、4月の落ち込みがあまりに大きいので4−6月は実質年率20%台のマイナスとみている内需のマイナスが圧倒的に大きいだろう。外需は輸出は大きく落ちると思うが、輸入も落ちるので寄与度では目立ってこないと思う

農林中金総合研究所の南武志主席研究員:

市場の見方よりは良かった、10−12月期に大きな落ち込みがあったことを考えると、景気が厳しい局面にいることを示すもの先行きの不確実性は非常に高いが、第2四半期がボトムの可能性がそれなりにある。ただそこからの戻りも力強いものには到底ならないだろう企業は資金繰りを懸念しており設備投資はしない。多くの労働者が所得に不安を抱える中で消費も厳しい

SMBC日興証券の丸山義正チーフマーケットエコノミスト:

ウイルス問題でサービス消費の減少が一番きつく、半耐久財は服などが購入機会も着る機会も減った。輸出の内訳でインバウンドに相当するところは前期比マイナス47.3%とすさまじい落ち込み消費は2次感染をカバーできるような営業体制を維持しながらやらざるを得ないため、21ー22年の近い将来に元の水準に戻ることはない。世界経済の落ち込みもあり、GDPが消費増税前の水準に戻るのは23年にならないと見えてこないだろう4−6月期のマイナス幅は大きく膨らみ、年率2割程度を予想。ただ、緊急事態宣言は解除に向かう方向性は変わらず、7−9月期からプラス成長に戻るだろう

(西村再生相の発言を追加、エコノミストコメントを差し替えて更新しました)

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