(ブルームバーグ): 中国は、新型コロナウイルスのワクチンが同国で開発され利用可能になれば世界の公共財にすると、習近平国家主席が18日、世界保健機関(WHO)の年次総会である世界保健総会でのスピーチで述べた。新型コロナ感染拡大への中国政府の対応を巡る批判を抑えるための取り組みの一環だ。

  習主席はビデオを通じたスピーチで、パンデミック(世界的大流行)との闘いでより大規模な国際協力を呼び掛けた上で、「新型コロナ感染症(COVID19)ワクチンが中国で開発され利用可能になれば、その活用は世界の公共財とする。開発途上国がワクチンを利用できるようにするための中国の貢献だ」と語った。

  中国は終始、透明性と責任感を持って行動し、WHOと各国に情報を最もタイムリーな方法で提供したとも習主席は述べた。また、特に途上国でのパンデミックとの闘いを支援するために向こう2年間で20億ドル(約2150億円)を提供することも表明した。

  ブラジルや日本、カナダなどが支持する欧州連合(EU)の決議案は新型コロナのパンデミックへのWHOの対応を「最も早い適切な時期」に評価することを提案した。テドロス事務局長は公平で独立した包括的評価を求める声を歓迎すると表明した。

  アザー米厚生長官は総会で、WHOは「情報共有という中核的使命で失敗した」と述べた。

  ポンペオ米国務長官はテドロス事務局長が台湾をオブザーバーとして総会に招待しなかったことを批判。「テドロス事務局長に独立性が欠如しているため、総会は新型コロナに関する台湾の名高い専門知識を生かすことができない。世界が現在、最も必要としてるWHOの信頼性と有効性は損なわれた」と指摘した。

  台湾はオブザーバーとしての総会参加を求めてきたが、中国が反対していた。

(米国務長官の発言などを追加して更新します)

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