(ブルームバーグ): 元日産自動車会長のカルロス・ゴーン被告がレバノンに逃亡した事件で、同被告の出国をほう助したとして逮捕状が出ている容疑者のうち2人が、米マサチューセッツ州ハーバードで20日午前に日本当局の要請に基づき逮捕された。身柄は現在拘束中で、日本に引き渡される可能性がある。

  逮捕されたのは、米陸軍特殊部隊(グリーンベレー)の元隊員マイケル・L・テイラー容疑者と、息子のピーター・マックスウェル・テイラー容疑者。オレンジ色の囚人服姿の両容疑者は20日午後、拘束されている施設からマサチューセッツ州連邦地裁の審理にビデオを通じて出廷した。

  同地裁判事は両容疑者に対し、日本が米国との条約に基づき45日以内に正式な引き渡し要請を行う必要があることから、手続きには時間がかかる可能性があると伝えた。

  検察当局によれば、ピーター・テイラー容疑者はこの日ボストンからベイルートに向かう予定だった。  

  東京地検によれば両容疑者とジョージ・ザイェク容疑者の3人は、昨年12月29日午後1時ごろから11時ごろにかけて東京都港区のゴーン被告の自宅から荷物を同区内のホテルまで運んで同被告に渡し、大阪府内のホテルまで移動。ホテル内で荷物の中にゴーン被告を隠した上で関西国際空港に移動し、そのまま保安検査を通過させてプライベートジェット機内に持ち込ませたなどの疑いが持たれている。

  米検察当局は今回逮捕した2容疑者について、「逃亡する危険性が並外れて高い」とし、保釈を認めないよう要請する方針。

  両容疑者の弁護人のポール・V・ケリー氏に取材を試みたが現時点で返答はない。ワシントンの在米日本大使館からも逮捕に関するコメントは得られていない。ゴーン被告の広報担当もコメントを控えた。

  ザイェク容疑者の行方はまだ分かっていない。マサチューセッツ州の連邦検事事務所の報道担当クリスティーナ・スターリング氏は、ザイェク容疑者についてコメントを差し控えた。

(地裁での審問の内容などを追加して更新します)

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