(ブルームバーグ): 香港のヘッジファンド、オアシス・マネジメントは27日、エレベーター大手フジテックが6月に開催する定時株主総会に向け、大量に保有する金庫株の消却を求める株主提案を行ったと発表した。他の株主に対して賛同を呼び掛けている。

  発表文によると、オアシスはフジテックについて、経営陣の独善的姿勢や非効率な資本配分政策などが原因で株価が割安のまま放置されていると主張。株価純資産倍率(PBR)は1.2倍と、競合するスイスのシンドラーグループ(6.3倍)、米オーチス・ワールドワイド(5.4倍)などと比較して大きく見劣りがすると指摘した。

  オアシスは株主提案として、定款変更により自己株式の消却を株主総会で決議できるようにすることと、その議案の可決を前提に保有する自己株式の全てを消却することを求める2議案を提出。金庫株の消却により株主価値を改善すべきだとした。ブルームバーグのデータによると、フジテックの自社株保有割合は9.98%で1位株主となっている。

  フジテック取締役会は自己株式について、将来的な資金調達やM&A(企業の合併・買収)など機動的な資本政策への活用も含めて検討していく方針であり、現時点での消却は不要と判断したなどとし、両議案に反対すると表明。株主提案者の個別名は開示していない。

  フジテックを巡っては、別の株主で英投資ファンドのアセット・バリュー・インベスターズ(AVI)が12日、資本効率を改善すべきだとして政策保有株の売却などを求める意見表明を行った。AVIは定時総会での提案はしていない。

  フジテックの広報担当者はコメントを控えた。

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