(ブルームバーグ): フランスの自動車メーカー、ルノーは29日、世界の自動車業界を揺るがす不況を乗り切るコスト削減策の一環として、全世界で約1万4600人を減らし、生産能力を約5分の1縮小する計画を発表した。

  ルノーの合理化計画には、自主退職などによるフランス国内での約4600人の削減が含まれ、国外で1万人余りを減らす。ルノーは全世界で約18万人の従業員を雇用する。仏国内の従業員の約10%が合理化の対象となる。

  同社は3年で20億ユーロ(約2380億円)余りのコスト削減達成を目指すが、今回の合理化計画の実行には約12億ユーロの費用が必要になる。世界全体の生産能力は2019年時点の400万台から24年までに330万台に縮小し、約6億5000万ユーロのコストを節減する。

  ルノーはロシアの生産能力を調整する可能性を示唆する一方、フランス国内の6つの拠点の将来については、政治的反発と労組の反対を受け決定を先送りした。パリに近い国内最大のフラン工場およびディエップ工場で自動車の組み立てを段階的に終了することを含めて、さまざまなシナリオに関する協議を開始すると明らかにした。

  フランス政府は26日、新型コロナウイルス感染拡大で打撃を被る自動車業界を対象に総額約80億ユーロの支援策を発表。ルノーが求めてきた50億ユーロの政府保証融資も支援策に含まれる。

  ルメール仏経済・財務相は28日、工場閉鎖は「最終手段」だとした上で、ルノーの戦略を「拠点ごと、雇用ごと」につぶさに検証するまでは、小切手にサインしないと警告していた。

(国内工場の再編などに関する情報を追加して更新します)

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