(ブルームバーグ): シンガポールを拠点とする配車サービス会社グラブ・ホールディングスは16日、景気下降に対応した経費削減で、従業員の約5%弱に相当する360人を削減することを明らかにした。

  アンソニー・タン最高経営責任者(CEO)は新型コロナウイルスが事業と経済に幅広い影響を与えており、困難に適応するための措置を取っていると指摘。人員削減に加え、非中核プロジェクトの一部をやめ、機能を統合し、デリバリーなど新たな取り組みに従業員を再配置する計画だとしている。

  同CEOはブログへの投稿で、新型コロナの「パンデミック(世界的大流行)が長期にわたるリセッション(景気後退)を招く可能性が高いため、回復期間の長期化に備える必要があることが明確になった」と指摘。「過去数カ月間、全てのコストを見直し、裁量的支出を削減し、上級管理職の給与削減を実施した。こうした全ての取り組みにもかかわらず、われわれはパンデミック後の経済の課題に取り組むため、組織として一層スリム化する必要があると認識している」と説明した。

  広報担当者によると、同CEOは当初、こうした削減を回避するためスタッフに自発的な無給休暇の取得を要請していたが、その後16日午前のバーチャル会議で従業員にレイオフについて通知した。オフィスを閉鎖する計画はないという。

  ソフトバンクグループが支援するグラブは、配車サービス以外にも料理宅配やその他サービスに事業を拡大し、東南アジアで最も価値のあるスタートアップ企業となっている。2月には域内での金融サービスを推進するため8億5000万ドル(約914億円)余りを調達していた。

(CEOの見解などを追加して更新します)

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