(ブルームバーグ): 欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次の通り。

◎米国市況:株上昇、新型コロナ治療巡る楽観で−債券は急伸後に下落

  10日の米株式相場は上昇。新型コロナウイルス感染症(COVID19)治療に関する前向きなデータが発表され、有効な治療法の実現に近づいているとの期待が高まった。

  S&P500種株価指数は前日比1.1%高の3185.04。ダウ工業株30種平均は369.21ドル(1.4%)高の26075.30ドル。ナスダック総合指数は0.7%上昇して引けた。

  S&P500種は銀行株主導で上昇。週間ベースでは1.8%上げた。10日の同指数は、テクノロジー株中心のナスダック100指数のパフォーマンスをほぼ2週間ぶりに上回った。バイオ医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズが買いを集めた。COVID19治療薬としてのレムデシビルが患者の死亡リスクを62%引き下げる可能性があると発表した。

  ソーンバーグ・インベストメント・マネジメントの共同投資責任者兼ポートフォリオマネジャー、ベン・カービー氏は「株式相場の上昇継続は可能だ」と予想。「金融システム内に流動性が過剰にある上に、追加の支援措置も講じられる見通しだ」と述べた。

  米国債は下落。ニューヨーク時間午後4時52分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.64%。

  この日は一時、長期債を中心に急上昇した。安全な逃避先を求める資金が流入し、10年債利回りは一時0.568%と、4月22日以来の低水準をつけた。30年債は一時1.246%に低下。また、5年債利回りは0.256%と過去最低を更新した。

米国債が急上昇、逃避需要で長期債中心−「市場がついに反応」との声

  外国為替市場ではドルが主要10通貨の大半に対して下落。レムデシビルに関するニュースを受けて楽観論が強まったことが背景。

  ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%低下。一時は0.3%下げていたが、トランプ大統領が第2段階の米中貿易合意に向けた協議は現時点で検討事案にないと述べた後、下げを縮小した。

  ドルは円に対しては0.3%安の1ドル=106円92銭。一時は106円65銭と、6月24日以来の安値をつけた。

  ニューヨーク原油先物相場は大幅反発。新型コロナ感染症の治療薬を巡り前向きな治験結果が出たため、買いが入った。ただ感染が広がっていることは、引き続き上値を抑えた。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物8月限は93セント(2.4%)高の1バレル=40.55ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント9月限は、89セント高の43.24ドル。

  ニューヨーク金先物相場は小幅続落。新型コロナ感染症治療薬の開発が近いとの見方から株式相場が上昇したため、売りがやや優勢になった。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物8月限は0.1%安の1オンス=1801.90ドルで終了した。週間では0.7%高。

U.S. Treasuries Lead Rally in Long-Dated Bonds on Haven Demand(抜粋)

Dollar Declines on Virus Treatment Optimism; Yen Up: Inside G-10(抜粋)

Crude Oil Pares Weekly Decline on Optimism Over Virus Treatment(抜粋)

PRECIOUS: Gold Futures Pare Weekly Gains on Virus Tratment Hopes(抜粋)

◎欧州市況:株反発、新型コロナ治療薬に明るさ−ギリシャ債下落

  10日の欧州株は反発。企業関連の前向きな材料に加え、新型コロナウイルス感染症(COVID19)の治療に関する明るい見通しが相場を後押しした。

  ストックス欧州600指数は0.9%上昇。銀行株と自動車株がそれぞれ2%を超える上げ。米バイオ医薬品メーカーのギリアド・サイエンシズがCOVID19患者へのレムデシビル投与で死亡率を62%低下させる可能性があると発表した後、上げを拡大した。

  個別では、決算の速報値を発表したデンマークのビールメーカー、カールスバーグが6.4%高と急伸した。

  指数は6月半ば以降、狭いレンジ内で推移。中央銀行や政府の前例にない支援策と、新型コロナの流行が経済に及ぼす影響とを、投資家はてんびんにかけている。4−6月期の決算発表接近や、米国の感染症例増加で懸念は増している。

  欧州債はドイツ債が上げ幅を縮小。株式が朝方の下げから上昇に転じ、安全資産の需要が後退した。イタリア債は前日比変わらず。ロンドンを拠点とするトレーダーによると、ギリシャ債は利益確定売りで下落した。

  ドイツ債とイタリア債のスプレッドは1ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)縮小して170bp。ギリシャ10年債利回りは11bp上昇して1.21%となった。

  英国債は2年物と5年物の利回りが過去最低を付けた後、利回り曲線のブルスティープ化は和らいだ。

  フランスは16日に期間4年、6年、7年の国債を最大で総額110億ユーロ発行。スペインは同日予定の入札に15年債と30年債も含めると発表した。

  ドイツ10年債利回りは1bp下げてマイナス0.48%。フランス10年債利回りは1bp下げてマイナス0.15%。イタリア10年債利回りは変わらずの1.23%。  

Bunds Pare Haven Buying; End-of-Day Curves, Spreads

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