(ブルームバーグ): 政府は新型コロナウイルスの感染拡大で顕在化したサプライチェーン(供給網)のぜい弱性を踏まえ、生産拠点を国内で整備する企業の投資への支援先を決定した。中国など1カ国に生産拠点が集中してサプライチェーンが寸断するリスクを回避し、国内供給網の再構築を促進するのが狙い。

  今回、国内投資で支援対象となったのは、岐阜県でワクチンを製造する塩野義製薬、三重県でマスク製造を手掛けるシャープなど医療関連に加え、兵庫県で自動車部品を製造するカネミツなど製造業も含め、計57件・574億円。公募期間は今月22日までで、第1弾の決定を17日公表した。

  また東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国に生産拠点の多元化を図る30件の支援も併せて決定した。対象はマレーシアで医療用製品基布を製造する東洋紡やゴム手袋を製造する住友ゴム工業、ベトナムなどでハードディスクドライブ用部品を製造するHOYAや自動車部品を製造するヨコオ。

  政府は新型コロナの緊急経済対策の一環として、特定の国に依存する製品や部素材の生産拠点を国内に整備する場合、建物や設備導⼊費用の一部を補助するため第1次補正予算に2200億円を計上。また第三国への多元化支援予算の235億円は、調査から実証試験、設備導入までを支援対象とする。

生産拠点の国内回帰や多元化を政府が支援−サプライチェーン強靱化へ

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